内容説明
吸盤のような足で屋根裏をつたい歩く無気味な忍者。その逆さ斬りの凶刃が悠太郎めがけて一閃した。瞬間、跳上った悠太郎は振り子のようにからだを移動すると相手を唐竹割りに斬りあげた! 徳川五代将軍綱吉の時代。権勢をふるう老中柳沢吉保は、前将軍家綱の遺児葵悠太郎の出現に驚愕した。彼はただちに、えり抜きの忍者「甲賀七忍」に命じ、悠太郎暗殺を謀った……。恐ろしい忍法を駆使する七人の甲賀忍者と一刀流の達人悠太郎の対決は? 山田風太郎が描く会心の忍法小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Berlin1888
3
先代将軍の御落胤に襲いかかる暗殺者たち、一対七、剣法対忍法の戦い。いちおう主役の葵悠太郎は剣の腕が立つのに隙が多くて、よくよく考えるとほとんど成りゆきまかせの展開でろくに活躍しておらず、ヘタレの一歩手前のような。敵対する甲賀忍者たちも、途中から任務も功名もどうでもよくなってきて、女の奪い合いに走るていたらく。そんな緊張感のない両者に代わってお話を転がしていくのはわがままお姫さまの鮎姫と獅子舞娘のお蝶の、忍者でも剣士でもない二人のヒロイン。全体にありがちな展開ながら、飽きさせないで読み切らせるのはお見事。2014/09/13
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
3
☆×4.5…この作品は少女が出ているので割と(それでもないわけではないのよ)エログロの要素は控えめとなっています。とはいいましてもこころもちかなぁ…家綱の落とし胤である男を狙う七人の甲賀忍者。そのどれもが不足ない強敵ぞろい。しかしながら悠太郎はその七人を相手に見事な戦いを繰り広げます。ただし、苦労の連続ではありますがね…隙なのはすべてが終わった最後でしょう。ただし、この戦いにはあまりにも犠牲が多すぎましたね…2012/08/26
洪七公
2
既読本1981/11/09
出世八五郎
2
いまいちでした。ぽっか~ん・・・