内容説明
城の奥庭に、小童しか入れない二個の鎧櫃が置かれた。二人の忍者は、両足を揃えてそれぞれ中に立つと、するすると櫃の中へ沈んでいき、ふたをしめた。やがて再びふたがあき、二人の忍者が立ちあがった時、一座の人々は悲鳴に近い叫びをあげた。二人が入れ替っていたのである! 気に染まぬ三つの縁談に悩む美しい姫君から密命を受けた二人の筑摩組忍者は、秘伝の忍法を駆使すべく、勇躍して出かけたのだが……。著者自らが忍者の決闘を主題にした短編を選んだ忍法帖
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hirayama46
5
忍法帖はいままで長編しか読んでいなかったので、これからぽつぽつ短編も読んでいきたいところです。やはりストーリーテリングとしては長編の読み応えに軍配を上げたいですが、短いなかにきっちり奇想や悲哀を十分に込めるあたりは流石です。忍法帖は現代の異能バトルものの先駆けといえる作品ですが、登場人物の名前のトリッキーさも現代に先駆けていたのかもしれません。昔の忍者マンガをろくに読んでいないので確かなことは言えませんが……。2025/01/15
MIRACLE
2
忍者どうしが対決する短編をあつめた作品集。2012/09/30
洪七公
1
読了1983/02/27