無意味な議論を避けるために 『あたらしい哲学入門 なぜ人間は八本足か?』 (土屋賢二 著)【文藝春秋 本の話】
本の話WEB:新刊を読む 無意味な議論を避けるために 『あたらしい哲学入門 なぜ人間は八本足か?』 (土屋賢二 著)飯田 泰之 明治大学政治経済学部准教授 2014.2.20より 本書は、ポストモダン環境におけるサバルタンとして動物化する世界内存…
2014.03.14 社会 哲学
辞書に秘められた興奮と切なさ『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生』 (佐々木健一 著)【文藝春秋 本の話】
本の話WEB:新刊を読む 辞書に秘められた興奮と切なさ『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生』 (佐々木健一 著) サンキュー タツオ 芸人・日本語学者 2014.3.6より 時が経たねば明らかにならぬ真実もある。 この本は、現在でも小型の…
2014.03.14 社会 辞典
勝田有子評 『サイコパスを探せ―「狂気」をめぐる冒険』ジョン・ロンソン著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 勝田有子(精神科医)※「書評空間」2014年3月1日より「精神医学批判をロード・ムーヴィーする」 アメリカの精神科診断基準であるDSMを批判する著作が、本国アメリカにおいても少なくないことは、今までも機会あるたびに書いてきた。だが、本作の…
2014.03.14 精神医学
阿部公彦評 『セラピスト』最相葉月著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 阿部公彦(東京大学(英米文学))※「書評空間」2014年3月2日より「評伝にはしない」 ノンフィクションというジャンルの可能性を感じさせる一冊である。 日本におけるカウンセリングのあり方を取材した本書は、内容からすれば、たとえば中井久夫…
2014.03.12 カウンセリング ノンフィクション
今井顕評 『ブルクミュラー25の不思議 なぜこんなにも愛されるのか』飯田有抄・前島美保著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 今井顕(ピアニスト・国立音楽大学大学院教授)※「書評空間」2014年3月2日より話題となっているのは初心者向けのピアノの教材だ。楽しげな語り口で語られていく内容は、とても充実している。また学術的なリサーチとしても充分な価値がある、貴重な一冊だ…
2014.03.10 ピアノ 音楽
石村清則評『渋沢栄一』鹿島茂著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 石村清則(パリ国際学校・国際バカロレア日本語学科)※「書評空間」2014年2月25日より「官尊民卑と闘った男」 渋沢栄一には以前から興味を持っていたが、なかなかその人となりを詳しく知る機会はなかった。20年ほど前に古牧温泉を訪れたときに…
2014.03.08 社会 資本主義
阿部公彦評 『凡人でもエリートに勝てる人生の戦い方。』星野明宏著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 阿部公彦(東京大学(英米文学))※「書評空間」2014年2月23日より「定石破りのコツ」 絵に描いたようなストーリーだ。華やかなテレビ業界で活躍していた電通マンが、ある日一念発起し、会社を辞めて教育系の大学院に入り直した。そして教員資格を…
2014.03.06 スポーツ 社会 ラグビー
加藤弘一評 『信長の政略 信長は中世をどこまで破壊したか』谷口克広 著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 加藤弘一(文芸評論家)※「書評空間」2014年2月23日より谷口克広氏は『織田信長合戦全録』や『信長と消えた家臣たち』、『織田信長家臣人名辞典』など、信長関係のレファレンス本を精力的に執筆してきた人である。本欄でも『検証 本能寺の変』をとり…
2014.03.03 社会 中世史 織田信長
根井雅弘評 『徳川慶喜』家近良樹著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 根井雅弘(京都大学大学院経済学研究科教授)※「書評空間」2014年2月15日より「"捉え難き"最後の将軍」 徳川慶喜(1837-1913)という江戸幕府「最後の将軍」は、日本史上あまり人気のある人物ではない。鳥羽伏見戦争のあと、江戸に「逃…
2014.02.26 幕末 日本史 明治維新 歴史
竹内洋評 『「つながり」の戦後文化誌』長崎励朗著 【プロの読み手による 書評空間】
書評者 竹内洋(関西大学東京センター長)※「書評空間」2014年2月18日より「大衆教養主義の顛末」労音といえば、年配の読者はなつかしいものがあるだろう。わたしは1960年代後半の大学生のとき、3人でないと入会できないからと友人に言われて京都労音…
2014.02.24 社会 労音 戦後史 文化