内容説明
花火で賑わう大川端でみつかった薬種問屋の主の屍骸。妻の静香らと花火見物に繰りだした際に偶さか屍骸を目の当たりにした又兵衛は、喉に鹿の角が刺さった異様な死に不審を抱き、殺しの真相を追いはじめる。その途上、遠い奈良の地で起きていた大量の鹿殺しと、町方も知らぬ凶賊が暗躍している事実が判明し――。怒りに月代朱に染めて、許せぬ悪を影裁き。時代小説界の至宝、坂岡真が贈る、令和最強の時代シリーズ第九弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
89
今回も3作の短篇が収められています。悪に対しては幕府の中枢にいる人物にも容赦はしない感じがやはり読者を引き付けるのだと感じています。今回の「ひとり相撲」はどちらかというと主人公の義父の方がメインとなっている気がします。相撲業界から追放された相撲取りが再度土俵に上がるということです。また火盗改の親しい人物からスカウトの話もきます。2025/02/22
ひさか
14
2024年6月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ9作目。黒壁の番所、ひとり相撲、鹿殺し、の3つの連作短編。火盗改の目白鮫が再登場。いつものように又兵衛のすじを通す活躍に胸がすく。偉大なるマンネリパターンです。2024/07/31
onakagayowayowa
3
久しぶりの又兵衛、読めた。相変わらずの強さ。面白い〜。出てくる料理も美味しそう〜。江戸地図を見ながら読むの、すごく面白い〜。2024/12/14
どきん
3
火盗改先手組で思う存分活躍してる又兵衛も見たかったかな。2024/09/30
goodchoice
2
はぐれ又兵衛9作目だが、当初の狷介な雰囲気がすたれ、やや善人に近くなってきたのは静香や家族の影響か。2024/08/19