内容説明
又兵衛の義父、都築主税自慢の銘刀が、殺された札差の屍骸のそばで見つかった。どうやら又兵衛の知らぬうちに、小十人頭をつとめていた頃の配下に譲っていたらしい。義父に殺しの疑いが掛かることを恐れた又兵衛は、相馬斧次郎という元配下の行方を追うが、どうしても又兵衛には相馬を捜しあてることができず――。怒りに月代朱に染めて、許せぬ悪を影裁き。時代小説界の至宝、坂岡真が贈る、令和最強の時代シリーズ第五弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
69
南町奉行所例繰方与力で香取神道流を極めた剣客、平手又兵衛の活躍を書いた物語です。「おきく二十四」各々が所有する金魚を自慢するためにつくられた好事家の集まり金魚連の大店が次々に盗賊一味に襲われる。又兵衛が剣術の師匠、小見川一心斎を訪ねると、そこに上方なまりの抜けない山出し娘おきくが居た。おきくから盗賊の頭目で元大和郡山藩剣術指南役の喜惣治のことを聴き。盗賊は、郡山藩の逃散百姓を藩の番頭格大月勘解由が組織したものであると。それを知った又兵衛が喜惣治を捕まえる。→2022/09/19
とし
60
はぐれ又兵衛例「死してなお」5巻。今回も悪の影裁き痛快でしたね。2022/09/20
ひさか
25
2022年5月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ5作目。揚羽蝶蘭、死してなお、おきく二十四、の3つの連作短編。又兵衛が強いので奉行所の上役に使われてしまうくだりは面白いが、全体的な話としての展開は奮わず。2023/03/31
ゴルフ72
16
正義の味方又兵衛!・・・悪人に対しても殺すのではなく、鎖骨を折って戦意を焼失させる。手柄を気にせず、ただ悪に対しては絶対に許さない。次は第6巻へ2023/05/30
Tatsuhito Matsuzaki
13
南町奉行所の例繰方与力の平手又兵衛が活躍するシリーズ第5作目。 まだら惚けの義父が思わぬところで活躍します。これからも息災に又兵衛を助けて頂きたいと思います。 残るは剣の師匠である老境の一心斎がどれ程強いのかがこれからの楽しみです。 #揚羽蝶欄 #おきく二十四 #今日の一冊 2024/04/17