内容説明
秀吉による天下統一の総仕上げとして、北条征伐が始まった。だが、北条氏の本拠である小田原城は、かつて謙信や信玄も落とせなかった天下の堅城。さらには関東一円に張り巡らされた支城網により備えは万全だった。これに対し、二十万人の秀吉軍は各個撃破を選択、徳川勢は東海道からの進軍を阻む箱根の山中城を攻略することに。茂兵衛率いる鉄砲百人組は西の曲輪の陥落を目指し、北条流の築城術に苦しめられながらも、知恵と根性をふり絞って少しずつ前進する。戦国足軽出世物語、悪戦苦闘の第十二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
273
大きな戦もなくなり、茂兵衛の物語としてはもう、一巻だけを抜き出してレビューすることの意味があまりなくなってきている。本来、天下統一の最後の山場となるはずの小田原攻めも、一兵卒レベルだと穏やかなものである。ひょっとすると終わりが近いのか?と気になる引きもあり、果たしてどこまで続けるつもりなのかも今後の関心のひとつ。茂兵衛が朝鮮に行ったりする展開も?おそらくこの先、秀吉を介して有名どころの武将が新キャラとして出てくると思われるので、茂兵衛との絡みは楽しみ。石田三成や千利休はどう描かれるのか。2023/09/27
ねこ
140
三河雑兵心得12巻。我らが茂兵衛は既に家康からの信頼も厚く関白秀吉にも認められる武将となっている。そして戦場での準備万端で勇猛なほぼ侍大将と言うだけでなく秀吉家臣との駆引や物言い、北条との立ち回りなどもうホント立派になったなぁ。(副タイトルの三河雑兵心得が霞んで見える)そして最後に彼があーなって茂兵衛が思わず息を呑んで…の所で終わるなんてぇ〜〜!!そんな終わりかたぁ〜。次の13巻はいつ出るのぉ?毎回毎回おもしろいなぁ。2023/11/24
のり
101
関東の雄・北条家。上杉謙信・武田信玄ですら落とせなかった小田原城。しかし、時勢を見誤った。堅城だからこその驕りがあった。秀吉・家康の連合軍20万。大名として北条家の名が残るチャンスはあった…だが遅すぎた。戦国の世には清すぎた。その末路には温情のカケラもない。今回も奮闘した茂兵衛達だったが、辰蔵の身に…しかもラストの再会。どうする茂兵衛。2025/02/08
はにこ
96
おお、とうとう北条が落ちた。敵方2寝返ったり、兄弟で分かれて戦ったり、今日の味方は明日の敵だったりとさすが戦国時代。そんな世の中も終わりが近づいている。秀吉は成り上がりなだけに、部下もそういう輩が多いのは頷ける。それにしても兄弟に首を落とさせるとは血も涙もない。辰蔵のピンチ、そしてあの人との再会。茂兵衛はどうする!次が気になりすぎるー!2023/11/29
shincha
81
豊富方との和睦後、家康は合同軍で北条を追い詰める。またもや、無理難題を家康から言いつけられる茂兵衛は…さらにさらに、護送途中に襲われ、重傷を負った1番の仲間であり、妹の旦那でもある辰蔵を助けるために近くの寺に自ら駆け込むと…そこにいたのは……ワクワクドキドキが止まらない。百姓上がりの茂兵衛の苦悩と活躍と心のつぶやきがとにかく面白い。改めて戦国武将の名前と相関図を書き出して勉強し直さないといかんと思いました。次巻に進みます。2023/12/27
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