内容説明
ドラマ化もされた“おいしい小説”第9弾!
京都のとある食堂の奥には、「思い出の味」を捜し出す探偵事務所があるそうで──。
料理人の父・流と探偵の娘・こいしが、依頼人の悩みにそっと寄り添い、あたたかい料理でもてなします。
第一話 焼鳥……消えた父に伝えたい
第二話 駅弁……迷い込んだ心
第三話 イタリアン……強い男を演じた夫
第四話 巻き寿司……毎日一から出直し
第五話 フィッシュアンドチップス……大切な名前
第六話 すき焼き……忘れられない一日
ドラマ化もされた大人気シリーズ、待望の最新刊!
(底本 2022年5月発行作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
92
このシリーズも第9弾となったが、毎回6話ずつ収録されているのでこれまで54話、つまりもう一度食べたい料理を探したいという依頼者が雑誌の広告をもとに「鴨川食堂」に訪れるてくるというワンパターンの展開も54回も続いてきたことになる。しかしまだ焼き鳥、巻寿司、そしてすき焼きというメジャーな料理が残っていたことに驚く。第一弾で「ナポリタン」が登場していたが、ついに今回「イタリアン」と名前を変えて?登場していた。ワンパターンだと思いながらも、その中で小さな違いを探しながら読むのが楽しい。記念の第10弾が楽しみだ。2022/07/15
bura
91
鴨川食堂9作目。今回のメニューは焼鳥、駅弁、イタリアン、巻き寿司、フィッシュアンドチップス、すき焼。もはやフォーマット化された短編集だが、それでも食の記憶を辿り、人と人との繋がりを推理する物語は気持ちをまったりとさせてくれる。「フィッシュアンドチップス」と「すき焼」が心とお腹に染みた。時間が止まっている小説かと思ったがここでもコロナ禍が出てきて「今」を見せていた。作者としては書かずにいられなかったのだろう。2022/08/20
いたろう
85
鴨川食堂・探偵事務所シリーズ第9弾。ほぼ年に1巻、季節はあっても、年は明確にしていない、というか、サザエさんのように年が経っていない?と思っていたシリーズだが、前作で、コロナ禍で、祇園祭が中止になった2020年とはっきり書かれ、今作でも、コロナが収束に向かっている2021年となっている。(まさかその後に今まで以上の第6、7波が来るとは)ちゃんと年が経っている、ということは、こいしは一体何歳に? ともあれ、今作も、思い出(もしくは自分は食べていない変形パターンもあるが)の食を捜す全6話、ごちそうさまでした。2022/08/21
ばう
82
★★★思い出の食を探してくれる食堂の話も9作目までくると飽きてしまいそうだけれど、新作が出るとつい買ってしまいます。依頼人の中には決して好きになれないタイプの人もいるけれど、どんな人からの依頼でもそれを探すのが仕事、と割り切っている流さん。そしてその見つけた食事を食べ、問わず語りに語る流さんの話を聞いているうちにどの人も本当に進むべき道を見出すその手腕は凄いのでは?と思います。フィッシュ&チップスとすき焼きの話は良かった。ところで毎回気になるのは探偵料は皆さんいかほど払ってらっしゃるのか?ということ😆2022/09/11
ひさか
77
2022年5月小学館文庫刊。シリーズ9作目。6つの連作短編。このフィッシュアンドチップスを食べて見たくなります。探偵さんに探してもらおうかな。すき焼きは、置賜地方流のレシピで食べてみることにします。美味しそうです。最終話で、依頼人に全てを話さず、縁に委ねる流さんとこいしちゃんのやり方に考えさせられました。ねこのひるねが、登場するのは、最終話だけ。ひるねは、どの巻の表紙にもこいしと一緒に登場しますが、各話の始まりにもひるねが描いてあり、これも楽しいです。2023/05/12
-
- 電子書籍
- ナゾノベル プロジェクト・モリアーティ…
-
- 電子書籍
- 【単話版】志信さんと僕の謎解きペットシ…
-
- 洋書電子書籍
- Anthropology and Ar…
-
- 電子書籍
- 上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花 1 …
-
- 電子書籍
- 彫辰捕物帖