内容説明
吸血皇子と冷血皇子。
ともにクロードの皇子として生をうけながら、母親の身分の低さゆえに侮られ続けた二人の怪物が激突す。
「――俺の覇業に立ちはだかるのは、レオナートかもしれん」
かつての予測を見事に的中させたキルクスは万全の軍備を整え、一切の容赦も斟酌もなく、途上にある尽くを蹂躙しながら迫り来る!
その進軍を遅らせんと寡兵で挑むアランの命運や如何に? 半分血を分けた兄との決戦に臨むレオナートの命運や如何に?
そして暗闇より放たれた刃にシェーラの命運は――
痛快にして本格なるファンタジー戦記、堂々完結の第11弾!!
電子版には特典ショートストーリー「後日譚 ナイアの心外」を収録!
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
33
吸血皇子レオナートと冷血皇子キルクス。ともにクロードの皇子として生をうけながら、母親の身分の低さゆえに侮られ続けた二人の怪物が激突する第十一弾。包囲網を敷き万全の軍備を整え、一切の容赦も斟酌もなく、途上にある尽くを蹂躙しながら迫り来るキルクス。シェーラに迫る暗躍、寡兵で挑むアラン、窮地に陥ったトラーメ、そして大決戦に至るまで見どころ満載の激闘でしたけど、まさに総力戦の結末は良かったです。壮大なエピローグや後伝、列伝もなかなか凄かったですけど、これ書いたらものすごいことになりそうなので仕方ないですね(苦笑)2021/11/12
わたー
19
★★★★★新刊の音沙汰がないまま著者の新シリーズが続々と刊行されていたのでやきもきしていたのだが、無事に完結してくれてよかった。ガビロンの第三王子を退けたレオナートだったが、魔王捏造による包囲網はまだまだ残っていて…といった内容で、残る包囲網の顛末とキルクスとの最終決戦を描くというもの。数は多いものの、それぞれの戦い自体はあっさりめにおわっていたのと、戦場が広がりすぎているせいでどこでだれが戦っていて、誰がどのように救援に来たのかがわかりにくかったのは残念かなと。2021/11/15
すがはら
14
前巻の終わり方と表紙の絵でシェーラが心配で落ち着きませんでした。まだまだ続くと思っていたら最終巻。絶体絶命続きからの大攻勢だけれど、実はまだこの先に大陸統一の道のりがあるということで、敵側の大物達も逃げ延びたところで本編は終わり。後日談が長かった印象です。主要人物はほとんど死ななかった中で亡くなった人がいると悲しみもひとしおです。2021/12/04
dorimusi
10
3カ国包囲網の3巻目で、これで完結。後書きにもあったけどこっから大陸統一まで常に優勢で大群でレオナートの出番も少ないだろうし書かないのはアリだと思った。終わらせ方としても、その後帝国の分裂も西と東を奪った人の設定も面白いと思う。しかしこれだけ仲間の将が死なないのなら一人だけ殺さなくても・・・とは思った。十六祇相にシェーラいないなと思ったら、なるほどと思わされる最後でした。 ところどころ気になるところはあったけどいいシリーズだったと思う。完結して良かった。2022/08/08
ささやか@ケチャップマン
9
私、トラ―メが一番好きだったんですね。トラ―メ……。切りのよいところでまあ終わったというべきか堂々と完結というべきか評価が悩ましいが、シリーズ全体としては面白いシリーズだったと思います。2022/12/14