内容説明
一九七九年一月,朝日新聞の一角を占め始めたコラムは短い中断をはさみながら続き,一九八六年末には二○○○回を越えた.ことばの狩人たる筆者による,これは壮大な偉業といえよう.加筆をほどこして編まれる新書の六冊目は,一九八六年の一年分を収録.「あとがき」には,ヨーロッパ知識人の強い関心も紹介.
目次
第六 折々のうた┴目次┴春のうた┴夏のうた┴秋のうた┴冬のうた┴あとがき┴作者略歴(兼キーワード)
感想・レビュー
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misui
4
「たくあんの波利と音して梅ひらく」(加藤楸邨)、「春雨の降らば野山にまじりなむ梅の花笠ありといふなり」(よみ人しらず)梅の花笠=梅の花が笠の形に見える所からきた見立て、「なぐさまず歩み来れば月下にて音なくもつれ人格闘す」(岡部桂一郎)、「今しばし死までの時間あるごとくこの世にあはれ花の咲く駅」(小中英之)、「古電球あまた捨てきぬ裏の崖ゆきどころなき霊も来ていし」(伊藤一彦)、「ゆく水の末はさやかにあらはれて川上くらき月のかげかな」(香川景樹)2017/05/24
丰
0
Y-202007/04/27
Masa
0
坂本龍馬「藤の花今をさかりと咲きつれど船いそがれて見返りもせず」 赤木健介「冬草は、まだ青々と、のこっているが、/枯れねばならぬ、/春来るまでに」 2019/06/25