内容説明
女の涙に囚われる同心…
御禁制の抜け荷から発覚した鞘番所を揺るがす謀略とは?
深川鞘番所支配の大滝錬蔵は奇異な感に打たれた。
嵐が猛威を振るった翌朝、深川南端の洲崎の浜に打ち上げられた若い男の溺死体。
それに取り縋る女と、女をじっと見つめる部下・溝口半四郎の視線。
さらに、難破した小舟には御禁制の抜け荷である異国の手鏡が……。
悪の巣窟深川で水面下に何かが進行している!?
鞘番所壊滅を図る一味との壮絶な闘いが始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kira
6
図書館本。シリーズ第五弾。嵐の翌朝、深川南端の浜に若い男の水死体が打ち上げられる。その遺体にとりすがる女を見つめる同心の溝口に、大滝錬蔵は不審を抱く。その頃、深川には南蛮渡来の禁制品がばらまかれていることがわかる。抜け荷の探索を続ける錬蔵は、無断で勤めを怠る溝口や八木の扱いに苦労する。この二人は、情けな いの一言につきる。役立たずのくせに、つまらないプライドだけは高い。二人が使い物にならないので、錬蔵はいつも藤右衛門に助太刀を頼まなければならない。それでも錬蔵は二人を見捨てない。 2019/06/11