内容説明
≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」アニメ描き下ろしコラボカバー版≫
ある一人の侍が「藪の中」で殺された。犯人と目される盗人、被害者の妻、そして巫女の口を借りて語る被害者。当事者三人の言い分は、それぞれに心理的必然性とリアリティを持ちつつも、決定的に食い違っていく。今昔物語に題を採った最も芥川らしい短篇と言われる「藪の中」を始め、「秋山図」「山鴫」「アグニの神」「俊寛」「将軍」など、様々なテーマやスタイルに挑戦した大正10年頃の円熟期の作品17篇を収録。解説/三好行雄
<「文豪ストレイドッグス」シリーズとは>
中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、横浜を舞台に「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
60
名作揃いの作品集だと思います。様々なテーマに挑んでいた時期の作品をおさめているからでしょう。表題作『藪の中』が特に好きな作品です。優れた文学は後々読んでも古びることはないのですね。2021/02/07
優希
55
最も芥川らしい作品が多いと思います。様々なテーマやスタイルに挑戦しているせいか、物語そのものがきらめいて見えました。これも円熟期だからでしょうね。2023/03/20
優希
53
円熟期に書かれた作品なだけあり、面白いです。全てが名作で、様々なテーマに切り込んでいるように思えました。優れた文学は後々読んでも古さを感じないのですね。2021/07/30
そら
26
う~ん。芥川龍之介はもういいかな。頑張って最後まで読みました💦。短編だから展開がないように思えるし、人の内面も、ジメっとした感じがするし、登場人物にいまいち魅力を感じないんだよね。。2022/10/28
RASCAL
19
すごく久しぶりの芥川龍之介、改めて、多彩な知識と技巧を持った作家さんだったななと思いました。「好色」「神々の微笑」「将軍」「藪の中」が印象的。もし秀吉がキリスト教を弾圧しなかったら、本地垂迹説みたいなことになっていたのかな。神社までできた乃木将軍を、その死後10年目でここまで描いたのはちょっとびっくり。2022/03/03