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内容説明
ギリシアの地で、いまだ自ら神となる妄想に取り憑かれる皇帝ネロのもとに、続々と反乱軍蜂起の報が届く。側近の裏切り、過去の因縁がネロを窮地に追い込む。一方、地中海沿岸から東へと向かうプリニウス一行は、神話の森を抜けて、砂漠の都市・パルミュラへ。そこでは東西の多様な人々が交流し、寛容で豊かな文化をつくり上げていた。ローマに戻るも、元老院から「公共の敵」として認定されたネロは、当地を脱出――。ついに皇帝ネロ編が終幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くりり
38
ついにネロの最後、この辺りで終わるのかと思いきや、平たい顔の国々まで行くの?2021/05/08
本木英朗
25
悪名名高き暴君か、気高き芸術家か。その生が尽きる瞬間、ネロの眼には何が移ったのか?という10巻である。一応、プリニウス一行の旅も出てくるが、やっぱりネロの死だよね、うん。まあ、俺も暴君だとしか思えないけれどさ。……ではでは、また11巻でお会いしましょう。2022/08/17
ぐうぐう
23
「私が何をしたというのだ?!」「陛下は人をたくさん殺めました…」「そっ…それは帝国の為だったんだっ‼︎」とはネロの弁。対し、ヘリウスの「あなたは陛下を守る立場にいるのではないのですか‼︎」との問いに「私が守るのはローマだ」と答えるティゲリヌス。それぞれがそれぞれに国を想う、なのに起こる解離。王はそもそも孤独である。孤独であるがゆえに王自身が誤解し、孤独を助長する。そんな王を周囲は恐れ、離れていく。孤独に苛まれたネロが、バルコニーに出た時、蜂がふとネロの胸元に止まる。(つづく)2020/10/04
スズコ(梵我一如)
14
再読。ネロ、本当にダメでカッコ悪い。。。なんて、人の人生を一刀両断する資格は私には全然ないんですが。古代って生きるの大変ですよね。ただ生きる、だけでも今より何十倍も大変。人生ガチャ感半端ないわ。。。2022/04/13
∃.狂茶党
13
ひさびさに民俗学や博物学的な話題。 政治や権力闘争、謀略などの辛気臭い話より、そっちの方が楽しいよね。 次巻から新章に突入だけど、巻数的に終章になるのかな。 ネロと同じく、プリニウスの旅の終わりも広く知られている。 今回仏教がチラリと出てきたが、キリスト教徒はもう出てこないんだろうか、好奇心の人プリニウスは、色々問いただしたいこともあるとおもうんだけど。 なんやかんや長期連載で、物語は色々と横滑りしてきた模様。 だけど幕引きは当初から考えていたものに向かうはず。 2023/10/09