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内容説明
償う人に寄り添う女性保護司の物語。
「罪を犯してしまった」者や「道を踏み外した」者たち。
現代日本において再犯防止を考えるのは、必須の課題だ。
保護観察対象者の社会更生の支援をするのが、保護司である。
保護司は法務省が委嘱する非常勤で無報酬の国家公務員であり、
ボランティアである。立場の弱い人間が抱える問題に、
主人公である保護司・阿川佳代は真摯に対峙する。
今巻では、覚醒剤取締役法違反で逮捕後、佳代が担当になった
ことで心に安寧を取り戻していた田村多実子がまたクスリに
手を出しそうになる。その苦悩に佳代がまっこうから対峙する。
読み応えたっぷりの一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
9
第四巻が出ていたことに気づき購入。単行本読者です。下っ端ヤクザのカモにされて覚醒剤に手を出した田村ちゃんのお話。ヤクザさんも含めて、半端な良心と冷たい現実の煮え切らない葛藤が続く。保護司・阿川佳代が珍しく怒りモードだが、「でも、佳代ちゃんの良い所は強さじゃない。むしろ弱さだよ/今の時代、強いヤツは信用できない。/弱いからこそ佳代ちゃんを信用すんだよ。」と斎藤。ヤクザさんも別に改心したわけではなく、自分がカモを支配し切れなくなったことを悟ってあきらめる。和解ではなく煮え切らないまま痛み分けなとこリアルだな2019/11/02
直人
6
物語のひとつが幕を閉じることになるんだが,果たしてそれは本当の終わりなんだろうか? ドラマとかでは一件落着というものが多いが,このマンガではそうは思えない。 彼らの「生きている」感の強さを感じるんだな。 まるで実在しているような……。2022/02/21
おはなさん
4
WOWOWのドラマを観てからマンガへ。保護司、すごい仕事だなぁと思った。かよちゃんみたいな保護司に会って、勉強してみたい。2022/01/30
geki
3
薬物中毒の多実子を救うために、保護司の佳代、保護下のみどり、よしが、クズ男の前に立ちはだかった。そして、老齢のよしは、星になった。話としては美しいが、団結した力で助けるという話にしてしまうと、現実から遠く離れた物語になってしまうことが心配。2022/01/11
かなっち
2
償う人に寄り添う女性保護司の物語、第4巻。この仕事はボランティアで、非常勤の無報酬の国家公務員ということに毎巻頭が下がる思いで読んでます。今回も、不器用な彼女に救われた女性たちの、地味ながらも幸せな様子にホッコリしました。再度、薬に手を出そうとした時には、かなりヒヤヒヤしましたが。そして、過去を悔いて抜け出せた、高齢女性の最期にも心を打たれます。どちらのエピソードも、支える存在の大切さに気付かされるのでした。やっぱり孤独が人を蝕み、犯罪に走らせるんでしょうね。2024/01/16