内容説明
ムーミントロールたちは、ある春の日、魔物の黒いぼうしをひろいました。ぼうしによって、雲に乗ったり、家がジャングルになったり、ムーミントロールがおかしな姿になったりします。ニョロニョロたちも、大活躍します。1964年に翻訳出版されてから、55年もの間愛され続けてきた「ムーミン」の物語。大人気のキャラクター「ムーミン」は、この全集が原典となっており、今なおその魅力は増すばかりです。この度、今の時代により読みやすくするべく、改訂を行いました。初めての方も、ムーミンのことなら何でもご存じの方も、楽しんでいただける[新版]として、順次刊行して参ります。1現代的表現、言い回しに整え、読みやすく2クリアなさし絵に全点さしかえ3原語最終版に基づき、より細部にこだわった表現に4フィンランド最新刊と共通のカバーデザイン5四六判ソフトカバーでコンパクトにこどもから大人も楽しめる、大注目のシリーズ、決定版です!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
83
フィンランド人は、極北の人々だけに夏に寄せる思いは強いものがあると解説にある。ムーミン一家の一夏のバタバタを描いている。様々なキャラクターが登場し、いろんな不思議なこともいっぱい起きるけど、みんな幸せそうだ。みんな人のことを思っている。読んでいて幸せな気分になる。やがて、秋が訪れ、冬となる。ムーミンたちが冬眠するということを初めて知った。今の日本でもこんなに寒いのだから、フィンランドの人は、もっと寒くて冬眠したくなるのだろう。しっかり眠って、また次の夏の楽しさを待つのだ。2021/12/28
おっとっとっ
61
ムーミンシリーズ6冊目読み終わりました〜 とうとうムーミンシリーズラストスパートです^ ^(あと3冊) 今回の話はムーミンアニメなどに用いられる話が多いものがたくさんありました! 残念ながらリトルミイは登場しませんでしたが、個人的にムーミンシリーズの中でもおすすめの一冊です(^ ^)2022/09/20
❁Lei❁
35
ある春の日、冬眠から目覚めたムーミンたちはシルクハットを見つけます。それは中に入れたものを全く別のものに変えてしまう不思議な帽子なのでした。春が過ぎた頃には少しへんてこな言葉をつかうトフスランとビフスラン、ルビーの王様を探し求める飛行おになどと出会い、陽気で素敵なひと夏を過ごします。誰もが個性を受け入れ合い、悪事に対してはきっちりノーを突きつける、のびのびと自由でやさしい世界を堪能できました。モランは北欧の厳しい寒さを人格化したものなのでしょうか。存在自体が悪だとされるなら、それはちょっぴりかわいそう。2021/12/05
みや
27
冬眠明けのムーミントロールが見つけた魔物のぼうしが様々な事件を起こす物語。前作は地球滅亡や自然災害といったヘビーな内容だったが、今回は家族でのピクニックやパーティーなど、タイトル通りに和やかな話が多くて癒された。おとぎ話の存在だった「飛行おに」が実在して驚くスナフキンの様子が、ムーミンの存在を信じたい読者の期待を膨らませてくれる。飛行おにがイメージと随分違ったのも面白い。幸福な結末ににっこり。ムーミントロールと一緒にありじごくを瓶に封じたり、裁判を開いたり、正義感溢れるスノークを何度も見られて嬉しかった。2023/04/30
かおりん
24
ムーミンは冬眠からさめて黒い帽子を見つける。スナフキンやスニフもみんなで冬眠するのは知らなかった。帽子で雲を出したりジュースを作ったり、家がジャングルになったりする。トフスランとビフスランが旅行カバンをもってあらわれる。その中にはルビーの王様があった。飛行おにはみんなの願いをかなえてくれる。かけひきがうまくいってみんな幸せになれてよかった。2025/02/16