内容説明
あるところに一人の魔女がいました。名前はイレイナ。
珍しく、師匠のフランとまったり旅を満喫しています。
今回出会うのは、謎の食堂に住まう兵士長と記録係、歴史探訪に勤しむ女学生二人、炭の魔女と優秀な助手、
王子に恋焦がれる少女と、困惑する彼女の家族、そして、魔法使い名家の少女と孤児のお友達。
魔女との邂逅が、彼女たちにもたらす救済とは?
「先生、この依頼、絶対に成し遂げましょう」
それは【灰】と【星屑】の魔女、二人旅の軌跡、
そして未来を創る「別れ」の物語――。
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
31
イレイナさんに悪戯をされた小人を羨ましいと思ってしまったのは誰か。そう、私です。 前巻から始まったフラン先生との2人旅。一風変わった料理店(?)を訪ねて宣伝したことで既出のキャラが相変わらずな姿が見られるのは読者としては嬉しい限り。使い魔を従える家系に生まれたカレンの話は予想が外れて良かったし、リナリア達を絡ませてくる構成も良かった。それにしても人の心を読めるモニカの行動は本来救いであるはずなのに罰せられる話は残酷で救いようもなかったけれど、彼女の分までサヤには笑ってほしいな。2024/02/04
ミャロ
16
※kindle シリーズ9作目。イレイナとフランが一緒に訪れた国を後日談としてイレイナの教え子のアルテとリナリアが訪れる形式で展開。イレイナのパンに対する欲が強い。2022/02/25
ソラ
14
小人の話は可愛くて良かった。いつもの安定感、次も楽しみ。2019/04/14
ささきち
10
前回から続きイレイナとフラン先生が一緒に旅をしているのが新鮮ですね〜。いつもとちょいと構成が変わっており現在の話の後に未来の話が入って皆楽しく暮らせてるよってのがわかりよきよき、ただ「孤独に咲き誇る彼岸花」だけはどうにかならなっかったのかなーって思うし最後までサヤの救済の話がなくこのままだとサヤも潰れてしまうのでは?と思ってしまうので次回の時系列は続くらしいからイレイナさん出番ですよ!なんとか彼女を救ってくれ…。あの国は死刑制度がなく救わないことは悪であると逃げ道を塞ぎながら国が何もしないから滅びたよね 2020/12/12
ぶなぶな
10
イレイナとフラン先生の二人旅で話が進められる。互いにちょっと抜けてて息ぴったり()のやり取りが面白かった。注文の多い店の話での掛け合いが好きです。全体としては愉快な話とシリアスな話が大体交互に来て上げて落とされた。作者はSかもしれん。彼岸花が好きな少女の話は登場人物がみな理不尽と絶望の中で生きていて辛かった。人を縛るだけの倫理に価値はないのではないか。使い魔のいる少女の話は重く悲しい状況だったが、友達想いと家族想いの二人が幸せな夢を実現できて良かった。これのあとがき各話紹介の最後の一文が怖いんだが...。2019/08/05