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内容説明
▼第1章/野望〔二〕(下馬将軍/放鷹/中根忍び/桜下三学の舞/済松寺/泥亀)▼第2章/野望〔三〕(帝鑑の間)
●主な登場人物/宮城音弥(貧乏御家人の子から青山美濃守の小姓になった美少年)、カムイ(夙谷の非人から天才的忍者に。現在は抜忍として逃亡の日々)、草加竜之進(武家社会に疑問を持つ、元日置領次席家老の子。行きがかり上、笹一角を名乗る)
●あらすじ/四代将軍・家綱の剣術嫌いを直すため、堀田正俊の口ききで殿中に上がることになった宮城音弥。身分の違いを越え、友人同士のような関係になった家綱と音弥は、この日も奥の間で将棋をさし、さらに堀端へ出かけて釣りを楽しむ。音弥の指南もあって上々の釣果を上げた家綱はその晩、上機嫌で宴会を開き…[野望〔二〕(下馬将軍)]。
●本巻の特徴/堀田正俊の計らいで、将軍・家綱の剣法の相手に抜擢された宮城音弥は、家綱のお気に入りの存在となる。同時に、柳生に師事し、剣の腕前も飛躍的に上達していく。一方、腹黒い野望を抱く老中筆頭の酒井忠清は、次の策謀を実行すべく、着々とその準備を進めていた――!!
●その他の登場人物/酒井忠清(老中筆頭。下馬将軍といわれる権力者)、堀田正俊(若いが剛直・聡明で、酒井の専横に憤る)、堀田上野介正信(佐倉11万石城主。正俊の兄。武辺一筋)、木村助九郎(柳生道場高弟。音弥の天分を見抜く)、徳川家綱(四代将軍。病弱)、松平伊豆守・阿部忠秋(ともに老中。先代からの幕府重臣)、中根正盛(前将軍直属隠密集団の首魁。幽仙と号して隠居を装う)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
田中峰和
2
下馬将軍と称せられるほどに権力を掌握した酒井忠清は、大名たちの付け届けで私腹を肥やし、堀田正信を葬ろうとする。堀田の弟正俊に比べ、思慮の浅い正信はついに忠清の罠にはまってしまう。正俊をサポートする音弥と柳生道場の高弟木村助九郎は、忠清の策謀に挑むが、カムイの活躍も本格化する。リアリティのある劇画だと思っていたが、松平伊豆守と中根正盛の密談を九官鳥が盗聴して、再現する場面にはあきれる。録音機などない時代、密談の再現に九官鳥を使うのは、あまりにも現実離れしていて、ついていけない。次号の展開に期待する。2021/01/06
チョビ
2
宮城やサエサ。どんどん一緒にいたい人と離れていくのは何故?自分以外の誰かや何かを愛する人々は、老人といえども(ゆえ?)美しい。若いということは時に醜い。結局自分しか愛せない。だが、最近の老人も自分を見目麗しく見せることにご執心の方々が多い。それって己しか愛していない虚しさすら感じる。分相応、大切にしたい。2019/01/27
留々家
0
饅頭が食いたくなる2014/06/05
aki
0
文字量が多いわ。流れとしては紆余曲折はあったとしても、老中筆頭・酒井忠清の思う方向に行っとるなあ。堀田正俊の兄、正信の性格は理解しがたい。いかに直情径行といっても、藩士と藩士の家族を路頭に迷わすとは正気とは思えない(正気じゃないんだけどね)。強迫性障害、妄想性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害など、いろいろ入っとるなあ。言ってることは正論だったりするが、最終的には周りを巻き込んで破滅するタイプだから味方にはしたくないね。こういう展開より、カムイ対追忍の対決が描かれた外伝のほうが好き。2023/06/08
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