岩波文庫<br> マルクス資本論 2

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岩波文庫
マルクス資本論 2

  • 著者名:エンゲルス/向坂逸郎
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 岩波書店(2017/11発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003412527

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内容説明

マルクスが自ら生涯の事業と呼んだ『資本論』.レーニンが“現世紀最大の政治経済学上の著作”と呼んだように,近代資本主義社会の経済的運動法則を徹底的に究明して,経済学を“革命”し,また人間社会に対する見解に完全な変革をもたらして,社会主義を科学的軌道に乗せた不朽の名著.ディーツ版による改訳.

目次

目  次

 第一巻 資本の生産過程<sparenb/>続<sparene/>

 第三篇 絶対的剰余価値の生産
  第五章 労働過程と価値増殖過程
  第一節 労働過程
  第二節 価値増殖過程
  第六章 不変資本と可変資本
  第七章 剰余価値率
  第一節 労働力の搾取度
  第二節 生産物の比例諸部分における生産物価値の表示
  第三節 シーニョアの「最終一時間」
  第四節 剰余生産物
  第八章 労働日
  第一節 労働日の限界
  第二節 剰余労働にたいする渇望。工場主とボヤール
  第三節 搾取にたいする法的制限を欠くイギリスの産業諸部門
  第四節 昼間労働および夜間労働。交替制
  第五節 標準労働日のための闘争。一四世紀中葉より一七世紀末に至る労働日延長のための強制法
  第六節 標準労働日のための闘争。労働時間の強制法による制限。一八三三─一八六四年のイギリスの工場立法
  第七節 標準労働日のための闘争。イギリス工場立法の他の諸国への反応
  第九章 剰余価値の率と剰余価値の量

 第四篇 相対的剰余価値の生産
  第一〇章 相対的剰余価値の概念
  第一一章 協 業
  第一二章 分業と工場手工業
  第一節 工場手工業の二重の起源
  第二節 部分労働者とその道具
  第三節 工場手工業の二つの基本形態──異種的工場手工業と有機的工場手工業
  第四節 工場手工業内の分業と社会内の分業
  第五節 工場手工業の資本主義的性格
  第一三章 機械装置と大工業
  第一節 機械装置の発達
  第二節 生産物にたいする機械装置の価値移転
  第三節 機械経営が労働者に及ぼす第一次的影響
  第四節 工  場
  第五節 労働者と機械との闘争
  第六節 機械装置によって駆逐された労働者にかんする補償説
  第七節 機械経営の発達にともなう労働者の反撥と牽引。綿業恐慌
  第八節 大工業による工場手工業、手工業、家内労働の革命
  第九節 工場立法<sparenb/>保健・教育条項<sparene/>。イギリスにおけるその一般化
  第一〇節 大工業と農業

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

39
絶対的剰余価値と相対的剰余価値が何なのかが論じられる。絶対的剰余価値は労働者の労働時間を延長させることによって増加させることができる。第8章・労働日から文章のテイストが変わってくる。現在のサービス残業のような事例が示され、ジャーナリスティックな文体が読み辛さを一変させる。長時間労働、夜間労働、そして児童労働が具体的な事例と共に指摘され、告発される。そして話はパンに不純物が混入される不正製造へと続く。マルクスの言葉から、黒人奴隷と労働者の異同を論じるためにアメリカが登場するのは新鮮に感じる。そして本章には「2023/06/17

非日常口

20
二日掛。宇野の恐慌論では相対的剰余価値が重要になる。が、本書を読むと、宇野の経済原論を読んだとき絶対的剰余価値を軽く流していたことに気づく。労働日の章で、資本主義がどこまでも労働力商品化をおし進める実体が書かれている。当時は肉体を、現代は頭の中を徹底して追い込む。原理で概要を知り、そこに人の生きる現実を重ね合わせることが大切だ。人間は常に身体を持つがゆえ、社会を形成し作業を共にする。その一方で、生存本能からか協業にて競争が起き、それを資本は自己増殖のために加速させる。その装置は現代において何が担っているか2014/12/17

非日常口

18
規制緩和が美化されだした新自由主義の現代で、私たちは常に制限された自由の中で生きていることを忘れる。生まれてから自明のようにあった規制が、資本家と労働組合の長いやりとりで勝ち取ってきた価値観だったことを思い出す必要がある。規制は誰にとっての規制なのか。ソ連の自壊により社会福祉の必要性が資本家側からは薄れてしまった。本書の労働日の章を読むと児童労働の極地のような現実が当時の保守系の記事から抜粋されている。ここに戻らないようにするために規制がなかった資本の運動の初期の記録を見直すことが必要だ。2018/04/25

ゆうきなかもと

15
労働価値説に則れば、機械による効率化で、より資本家の利益が増えるはず。しかし、今となっては、労働者ってのは、AIの代わりでしかないというのが本書を読んで良くわかった。 ていうか、義務教育とは、生身の人間をAIロボにするための教育でしかなかったんだなって、読んでいてつくづく思った。 利益のために平気で女子供を奴隷のように扱う資本家の酷さを描写している。現代では法律故にそんな酷い状況はないのだが、当時のイギリスでは確かにあったのだろう。 この辺りの悲惨さは共感に値するものだと思った。2022/03/13

masawo

15
一ヶ月かけて読了。概念の理解に四苦八苦した前巻とは一転、当時のイギリスの労働ドキュメンタリー的な趣きがあり、時折挟まれるマルクスの感情的な表現と相まって、経済学の範囲にとどまらない読み応えがあった。さすが新聞記者。最終章の『茶番』の引用は圧巻。2021/02/19

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