岩波文庫<br> マルクス資本論 3

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岩波文庫
マルクス資本論 3

  • 著者名:エンゲルス/向坂逸郎
  • 価格 ¥1,243(本体¥1,130)
  • 岩波書店(2017/11発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003412534

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内容説明

マルクスが自ら生涯の事業と呼んだ『資本論』.レーニンが“現世紀最大の政治経済学上の著作”と呼んだように,近代資本主義社会の経済的運動法則を徹底的に究明して,経済学を“革命”し,また人間社会に対する見解に完全な変革をもたらして,社会主義を科学的軌道に乗せた不朽の名著.ディーツ版による改訳.

目次

目  次

 第一巻 資本の生産過程<sparenb/>続<sparene/>

 第五篇 絶対的剰余価値と相対的剰余価値の生産
  第一四章 絶対的剰余価値と相対的剰余価値
  第一五章 労働力の価格と剰余価値との量的変動
  第一節 労働日の大いさと労働の強度とが不変で<sparenb/>与えられていて<sparene/>、労働の生産力が可変であるばあい
  第二節 労働日と労働の生産力とが不変で、労働の強度が可変であるばあい
  第三節 労働の生産力と強度が不変で、労働日が可変であるばあい
  第四節 労働の持続、生産力、強度が、同時に変動するばあい
  第一六章 剰余価値率の種々の表式

 第六篇 労働賃金
  第一七章 労働力の価値または価格の労働賃金への転化
  第一八章 時間賃金
  第一九章 出来高賃金
  第二〇章 労働賃金の国民的差異

 第七篇 資本の蓄積過程
  第二一章 単純再生産
  第二二章 剰余価値の資本への転化
  第一節 拡大された規模における資本主義的生産過程。商品生産の所有法則の資本主義的領有法則への転換
  第二節 拡大された規模における再生産にかんする経済学の謬見
  第三節 剰余価値の資本と収 入とへの分割。節欲説
  第四節 資本と収 入とへの剰余価値の分割比率から独立して蓄積の大きさを規定する諸事情。労働力の搾取度──労働の生産力──充用される資本と消費される資本との差額の増大──前貸資本の大きさ
  第五節 いわゆる労働基金
  第二三章 資本主義的蓄積の一般的法則
  第一節 資本組成の不変なばあいにおける蓄積に伴う労働力需要の増加
  第二節 蓄積とそれに伴う集積との進行中における可変資本部分の相対的減少
  第三節 相対的過剰人口または産業予備軍の累進的生産
  第四節 相対的過剰人口の種々の存在形態。資本主義的蓄積の一般的法則
  第五節 資本主義的蓄積の一般的法則の例解
  第二四章 いわゆる本源的蓄積
  第一節 本源的蓄積の秘密
  第二節 農村住民からの土地の収奪
  第三節 一五世紀末以来の被収奪者にたいする血の立法。労働賃金引下げのための諸法律
  第四節 資本家的借地農業者の生成
  第五節 工業への農業革命の反作用。産業資本のための国内市場の形成
  第六節 産業資本家の生成
  第七節 資本主義的蓄積の歴史的傾向
  第二五章 近代植民理論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

43
「労働」と「労働力」が使い分けられている。同じ使われ方をしていた言葉に使用価値と価値があった。労働は使用価値に見合い、労働力は(交換)価値に見合う。労働力とは商品としての労働のことだとすると、労働力を本来は労働に、価値ではなく本来は使用価値通りにというマルクスの意図が読み取れる。マルクスは商品生産の所有法則が物象の力によって成り立っており、それが資本家の労働者に対する力の源泉だという。しかし、物象の力が無い現実を考えられるのか。戦争や原子力と同じように、「~が無い」世界はつくることが出来ない。2023/06/22

非日常口

20
ピケティが店頭に並ぶが、その前にこの5篇15章の冒頭「労働力の価値は平均労働者の習慣的に必要とする生活手段の価値によって規定される」から展開される生産の箇所を読むべきだ。賃金は生産であり、利潤という分配の問題ではない。協業による算術的な足し算以上の結果から、さらに出来高賃金による競争の加速とは何をもたらすか。寒冷化による本源的蓄積の過程が本書に詳しい。国家だけでなく資本主義システムの根底にある暴力。景気循環とイノベーションにより恐慌になっても相対的過剰人口から革命は起きないという宇野の恐慌論との差を認識。2014/12/18

またの名

17
「徴収した年金では老後を賄えないので自助ヨロ」とぬかす国家はその役割をもはや放棄した強制集金マシン同然だけど、そもそも国家は搾取推進のため動いてきたと論じるのが本源的蓄積論。あらゆる神話的物語が正当化する搾取者と被搾取者の分割の始まりには暴力が隠されていて、その後も国家など様々なシステムの助けを借りて分割は拡大伸長されたと論及。とはいえ、資本家もまた資本という非人称的機構の一部として動かされてるに過ぎないと考えるマルクスは、労働者が自分を支配し搾取する資本を自ら作り出しているマゾヒズム的倒錯を見逃さない。2019/05/23

非日常口

17
「収奪者が収奪される」は有名だが、宇野弘蔵の『恐慌論』はそこに論理のズレがあることを指摘した。農業や小商品生産者が解体仕切られると搾取の度合いが増し、閾値を超えた時労働者が革命を起こすのかといえば、あたかも永続するのが資本主義である。マルクス自筆の第1巻3分冊を読んで思うのは、資本主義にもおそらく地球資源・環境の限界などから限界はあるはずだが、労働力商品の再生産から考えると今の人口を維持しているのも資本主義のように思える。元々ない資本主義だったので代替システムは存在するのは明らかだが、まだ見えない。2018/04/25

masawo

13
二十日かけて読了。徐々に「資本」のおぞましい実体の暴露本といった様相を呈してきた。注釈で引用元の著書をdisったりする箇所が意外と理解のヒントになったりする。現代社会における労働の背後には、無数の人々の血塗られた歴史があることに気づかされた一冊。2021/03/12

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