内容説明
船宿に居候し、日々をだらりと過ごす謎の浪人、幸四郎。身なりこそ立派なものの、特に働きもせずに遊び暮らす、まことうらやましいお侍である。だがこの幸四郎、実はさる藩の大名であり、本物のお殿さま。退屈な藩主暮らしを嫌い、江戸の市井に下った、変わり者なのであった。この幸四郎がゆくところ、さまざまな騒動が巻き起こり、お供の浜吉や岡っ引きの貫太郎、そして許嫁・千佳姫の助けを借り、難事件をあざやかに解決していく。しかし近頃、幸四郎の様子がちとおかしい。なにやら、秘密を隠しているようなのだが……。大人気シリーズが重大な転換点を迎える、記念碑的・必見の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蕭白
1
最後は予想通りというか、江戸時代の殿さまなら・・・というオチでした。浜ちゃんの選択にはちょっとビックリでしたが、なかなか楽しいシリーズでした。登場人物がそれぞれの形でハッピーエンドだったことも良かったです。2011/08/04
Suzu
0
殿さま浪人シリーズ第8弾。浜吉は武士を捨て町人として、おりんと千秋屋を盛り立てていくことに。そして幸四郎は国許に帰り千佳と祝言をあげるのだろう。幸四郎自身も言っているが本当に良い家来を持ったと思う。また家老の谷田部もおりんと浜吉を応援してくれていた。そして幸四郎はまた江戸に戻ってくるのか。そして次巻を読む。2022/06/16