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内容説明
他者の顔を奪う口紅。その口紅の力と美しき妹・野菊の顔を使い、演劇界で眩い光を放つ累。次の舞台「星・ひとしずく」、ダブルキャストの相手役として現れたのは高校時代に顔を奪った五十嵐幾であった。この運命の悪戯とも呼べる符合は累をどこへ導くのか。本番前日の最終リハーサル、極限の演技の中で累が見た景色とは───。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
wata
48
女優として大成功となるはずの人生。闇を持ったまま簡単には歩めないし、いつかは…。幼い頃の川での母の言葉を思い出せて良かった。母と同じ道を行くのか新展開をみせるのか?2017/07/10
くりり
46
恐れていた展開で舞台を降板。自分に絶望し彷徨い続けて先にあるのか、死か、救いか、 復活か...。2017/07/12
アマニョッキ
36
「醜くても美しくても 満たされることが無いなら 私は一体 何になればいい」自分の顔へのコンプレックスと、美への憧れと憎悪とが爆発する11巻。顔とはなんなのだろうと哲学的に考えてみたりする。「私」とはなにをもっての「私」なのだろうかと。絶望の先に光があればいいと願うばかり。2018/04/22
流之助
27
見の不幸を比べていくと、底なし沼へ落ちていくようだ。幸福を比べてもてっぺんまでたどり着けないのと似ている。隣りにいるときは分かり会えても、ひとたび上下に振り分けてしまえば、その振り分けた階層でしか物事を見ることができなくなってしまう。幾の偽善的なまでの行動もまた、そのようにしか行動できないという風に見ればどこか歪んで見えてくる。読み始めた時はいざなの存在が魔女めいていて恐ろしく感じたが、だんだん違って見えてきた。人には一つだけの面しかないというのは嘘だ。そんなメッセージが見えてくる。2018/08/13
絹恵
27
どれだけ成り代わろうとしても、何度口紅を塗直しても、滴る感情が流れ出して、"私"が"私"であることを忘れさせてはくれません。それにも関わらず、何にでもなれるからこそ何者でもなく、それは顔がないことなのだと思います。醜さと顔がないこと、どちらが恐ろしいでしょう。だからこそ何者でもない自身の顔を探すうちに始まりの朱が舞う地に誘われます。2017/09/02
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