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内容説明
紀元前・中国……大陸は一人の男によって初めて統一される。後の世にはその本当の名より、初めての皇帝「始皇帝」の名で知られる絶対者の支配は苛烈を極めた。その支配者を討たんと、一人東に向かう男あり……名を張良(ちょうりょう)、字を子房(しぼう)という。後の天才軍師・張良を主役に据えた川原版“項羽と劉邦”堂々開幕!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
100
1巻まで。おもしろい。秦を滅ぼした劉邦の軍師・劉邦を主役にした古代中国大河。すっきりとした絵柄、あまり説明くさくなりすぎない程度の文字数、登場人物を登場させすぎない配慮などがあって、たいへん読みやすい。その分、全体的に地味で、感情の動きもかなり渋め。調べてみると、幼女として描かれている黄石公は本来は爺さんだったりしたようだし、霊獣の名を持つ窮奇もなんだかんだ生きていたりしているので、マンガオリジナルの展開があるのかもしれない。2020/05/23
はな
27
面白かった!頭のキレる青年、張良が、国と弟の仇討ちとして、秦の始皇帝を倒すため旅に出る。途中、岩場で偶然拾った赤子を黄石と名付け、「国すら討てる」とも言わしめた戦士一族の生き残り、窮奇を味方につける。黄石には何か不思議な力があるっぽい?張良が女性と間違うほどの美青年で、仁義が厚く、頭がキレキレなのが最高。そして笑顔が素敵←ここ大事。赤子を懐に抱えて敵と戦う窮奇は子連れ狼かと思った(笑)しかし、キングダムを読んだあとにこれを読むと「贏政=政」を思い出してしまう…。こちらだと政は悪役になってて少しだけ辛い…。2019/09/16
瀧ながれ
24
「項羽と劉邦」というので、ほぼ初めての川原正敏。どんな演出かと期待と不安を持って読みましたら、おはなしが秦の始皇帝暗殺計画から始まるのはお約束どおり、でもこの黄色い衣の幼児はなんだ?ファンタジックななにかだろうか。張良が美青年なのは当然として、こんなに体力がない人で大丈夫なの?と、懐かしい思いと戸惑いをいったりきたりしております。司馬遼太郎の記憶を棚にあげて読まないと。おもしろいのにもったいない。にこにこしていて腹の底が見えない張良もよいですが、彼と行動をともにする「大力士」窮奇がかっこいいなあ!2016/10/30
highig
14
( ^ω^)大体の人と同じようにブーンも中国史への興味というものは三国志から始まった。それが吉川三国志であろうと、横山三国志であろうと、あるいは光栄のゲーム、人形劇なんて人もいるだろうが、そのスケール、歴史の奥深さというものに魅了されてもう随分な時間が経ってしまった。大体三国志に興味を持つと、その後は楚漢戦争を扱った『項羽と劉邦』辺りを読み、そうして『史記』にたどり着くわけだ。本作の主人公は高祖三傑が一人張良。史記にも張良が始皇帝暗殺を図る描写があるのだが、本作はそこに川原正敏の想像の翼を加え、新たな物語2018/03/02
T.Y.
14
秦の始皇帝が中国を統一してから2年、韓の遺臣張良は、東の辺境の村・倉海で大力の男・窮奇を味方に付けて仇討ちに臨む…『史記』の張良を主役にした歴史物。倉海君とののらりくらちとした会話はいかにもな作者らしさ、史書ではすぐに姿を消す(普通に考えれば殺されたとしか思われない)窮奇がこれからも相棒として活躍しそうなのもさることながら、黄石公の故事を子供(女の子!)を拾った話にする辺りがかなりの独自色。歴史をどこまで、どのように描いてくれるのか、幼女の黄石はどんな活躍を見せてくれるのか、楽しみな新作。2016/09/18