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内容説明
昭和史をめぐっては、実証的研究が着実に進んでいる。にもかかわらず、一般向けにその成果を紹介したものは少ない。近現代の歴史教育にも、最新研究が反映されているとは言い難い。なぜ昭和の日本が戦争へと向かったのか。その失敗の原因はどこにあったのか。その解明に向けて、戦後七十年を機に、気鋭の研究者の最新成果を結集。より進んだ探究をしたい人向けに、邦語で読める参考文献ガイドを付す。昭和史の真実を知りたい読者におくる、最良の戦前期昭和史レクチャー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
129
この本かなり評価が高いような感じですね。私は比較的ひとりの方が書いた昭和史などが好きなのですが(中村隆英、半藤一利、古川隆久)、この本は様々な観点からそれぞれの専門家が書かれています。やはり編者がもう少し統一的な考えかたや慣習的な位置づけとしてきちんとまとめた方がよかったのではと感じます。様々な観点での見方は面白いと思うのですがそこだけが気になりました。2016/09/28
えちぜんや よーた
71
昭和初期から20年8月15日までの歴史を知ることはとても重要なことだと思う。その当時に考案・制定された「資本と経営の分離」や厚生年金保険制度など平成も終わりそうな時期になってもいまだに続いているからだ。ただ、映画「この世界の片隅に」をしまったせいか、何か浮き世離れしている気がする。別に研究そのものを否定している訳ではない。見ているところが「上から目線」過ぎて、庶民にはついて行けないという感じ。2017/01/28
ロッキーのパパ
21
評価は★★★☆(満点は★★★★★) 最新の研究成果というので期待は大きかったが、それほど目新しい「事実」はなかった。石原完爾がクーデター側のシンパだったことぐらいか。でも、研究に裏打ちされた通説の重みを感じた。それに比べると、いわゆる「論客」たちが唱える新事実は、自分の主張に都合のいい文献だけを取り上げる、薄ぺっらいものであることを再認識した。2016/07/26
鯖
19
「〇〇研究の最前線」の開戦前の昭和史版。ワシントン条約体制から始まり、15の講において「自分らに都合のいい心地よい昭和史」を排除し、最新研究で昭和史に迫る。それぞれの講の末尾に主として2000年代以降の参考文献が個別についていて使い勝手もいい。国境を巡る紛争としてのノモンハン事件の地図や満州某重大事件の現場の詳細な図等もあり、…しかし爆殺じゃなきゃいけなかった理由はなんなんだろな。ざっと流れを追うにもよかった。2019/08/31
やまやま
16
比喩が適切ではないかもしれないが、5つの点を結ぶ図形を描く場合、外枠だけを結べばペンタゴンとなり、対角線をすべて結ぶと星形になる。事実を結んで歴史が物語になるのだが、正確な事実であっても結び方で受ける印象が全く違ってくるという感想をまずは持った。歴史研究者は自分の専門の時代について思い入れがあり、例えば書簡などが発見されるとそれを過剰評価する傾向があることは良書であっても留意したい。例えば重大に思える事実を知らず驚く、という感想が日記にあっても、その人は状況を把握できていなかったという結論には直結しない。2020/08/19
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