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内容説明
昭和の日本は、どこで道を誤ったのだろうか。戦争の責任は いったい誰に、どのよう形で存在していたのか。重要な局面 で鍵を握っていた昭和の軍人14名――東条英機、梅津美治郎、 阿南惟幾、鈴木貞一、武藤章、石原莞爾、牟田口廉也、今村均、 山本五十六、米内光政、永野修身、高木惣吉、石川信吾、堀悌吉――彼らは何をし、また何をしなかったのか。その行動や、経歴、 リーダーシップのあり方などを最新研究成果に基づき再検証し、 真実の歴史に光を当てる。好評の昭和史講義第4弾。
目次
昭和陸軍の派閥抗争――まえがきに代えて
第1講 東条英機――昭和の悲劇の体現者
第2講 梅津美治郎――「後始末」に尽力した陸軍大将
第3講 阿南惟幾――「徳義即戦力」を貫いた武将
第4講 鈴木貞一――背広を着た軍人
第5講 武藤 章――「政治的軍人」の実像
第6講 石原莞爾――悲劇の鬼才か?鬼才による悲劇か
第7講 牟田口廉也――信念と狂信の間
第8講 今村均――「ラバウルの名将」から見る日本陸軍の悲劇
第9講 山本五十六――その避戦構想と挫折
第10講 米内光政――終末点のない戦争指導
第11講 永野修身――海軍「主流派」の選択
第12講 高木惣吉――昭和期海軍の語り部
第13講 石川信吾――「日本海軍の最強硬論者」の実像
第14講 堀悌吉――海軍軍縮派の悲劇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
21
東条英機から堀悌吉まで、14人の昭和軍人の評伝集。紙面に限りがあるので、要点を絞った書き方をされている人も多い。高木惣吉、石川真吾といった、今まで評伝が書かれていないような人も取り上げられており、興味深かった。編者の筒井清忠による序文で、昭和の特に陸軍の流れをコンパクトにまとめたところはかなり分かりやすい。ただ、毎度のことだがアカデミズム優位の姿勢が濃厚で、にわか論者やジャーナリストを軽視する傾向がはっきりとある。しかしポピュリズム(反知性主義)的視点の必要性を説く氏の立場でいうと、知性偏重な気もするが。2018/07/14
樋口佳之
18
堀悌吉が社会契約論初版本を蔵書していたという話がなんとも。海軍中枢に残っていたら違う道があったのだろうか、無かったのだろうか。2018/07/27
CTC
11
7月のちくま新書新刊。シリーズ4弾は“軍人編”。陸軍9名・海軍5名の将官を人選。しかしそこは筒井先生、全く血湧き肉躍らない。辻政信はおろか山本五十六すら出て来ず…時局を左右した政治的軍人を揃える。陸では東條の側近として三奸四愚の筆頭に数えられる鈴木貞一の章が出色。海軍は…山本五十六の同期にして盟友、堀悌吉の章。ロンドン軍縮会議前後の艦隊派の姑息さや人事の複雑さが克明。出身地の風土から人柄を語り出す白眉のテキストの主は…筒井先生でした。しかしこの思い入れはねぇ…調べっと、センセイは堀と同郷なんだよね。。2018/12/14
あまたあるほし
6
一本一本は非常に面白く勉強になる論考ばかり。しかし、編者の筒井氏の権威主義はどうか。「フリーのライター」の書いた昭和史本を批判するのは結構だが、その「フリーのライター」たちが、研究者が旧軍人を見向きもしなかった時代に、聞き取りを行い活字にしてきた。間違いも多いだろうが、それなりの敬意を払うべきだと思う。単に大学で専門的に研究する人間が正しくて偉いと言っているように読めるのは、大変残念だ。2018/08/04
バルジ
5
力作揃いの論考集。恐らく昭和史講義シリーズで最も内容に富む一冊ではないか。 本書は陸海軍の軍人達を第一線の研究者が論じているが、各論考の内容は対象に同情的でもあれば相当辛辣な評価を下す等、執筆者によって毛色が相当に異なる。後者の代表は森山優氏の永野修身論考であろう。森山氏は永野を進取的であるが「中途半端な義侠心」や「責任回避」の姿勢を顕にする人物として厳しい評価を下す。また高杉洋平氏の鈴木貞一論考は軍人というよりも官僚政治家としての鈴木の限界を論じており興味深い内容となっている。政軍関係を考える際にも最適2024/04/14
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