内容説明
共産党リンチ事件! 帝人事件! 相沢中佐事件! 国民の窮乏をよそに、政官財界は癒着して不正を行ない、左翼勢力は袋小路に入り込んでいた。永田鉄山軍務局長斬殺の血刀(ちがたな)を見た皇道派青年将校は、昭和11年2月26日、雪の降りしきる中、「昭和維新」に決起した。2・26事件の全貌と悲惨な結末を描き切る白熱の第4巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あらたん
55
ほぼ全編が二・二六事件について。戦前日本から自由が失われ軍部独裁を決定づけた事件。首謀者である青年将校たちの天皇制に対する姿勢がクーデターとしては中途半端となった理由を鋭く抉り出していた。 しかし二・二六事件は成功しなかったと本当に言えるのか?軍部中枢には蹶起将校たちを嗾けたものがたくさんいる。彼らは罪に問われずに邪魔者を殺し政治の実権を奪取した。その意味で軍部はテロの目的を達しているのではないか?2024/08/08
James Hayashi
17
4巻はほぼ226事件について描写されている。次巻へ。2020/12/31
しんすけ
11
本巻前半は足利尊氏論や天皇機関説事件など攻撃目標が不明確な事件を、後半は2.26事件をと未だに明快な解答を得ていない歴史事項を扱っている。 今でもネトウヨという非論理がまかり通っているが、当時のネトウヨ的攻撃をまともに解釈すると昭和天皇の存在すら否定せざる得ないものになる。だがそれでも攻撃者は国体護持と考えていたというのだから、神憑り的気違いとしか表現せざる得ない。 韓国を誹謗するネトウヨ首相が、非論理でも人気があるのは上記のような日本的精神に忠実であろうとするからに違いない。2019/08/08
松本 あゆみ
0
三一新書7,8にて読了2023/02/15