内容説明
紫紺の影が波のように通りを覆う黄昏。英国情報部カリブ海域地区の責任者は、本部に定期連絡を取るため静まり返ったジャマイカの高級住宅街を歩いていた。彼が道にうずくまる三人組の男のそばを通りすぎたとき、突如、3挺の消音銃が火を噴いた。数分後、今度は支局内で悲鳴が……Mの密命を帯び、ボンドは事態を探るためカリブ海に浮かぶ孤島へと飛んだ。だが、そこは恐るべき陰謀を企む怪人ノオ博士の根城だったのだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
161
ドクター・ノオはその独特の容貌と相まって、プロフェルドと双璧の人気キャラ。引き籠った悪の天才科学者の陰謀という、良くも悪くも強烈な007テンプレの王道を行く作品と言える。鳥のウンチをビジネスにする孤島で暮らす男で、悪と言っても労働者の賃金搾取が本業のセコイ男。実はもっと悪い副業をしていたという話。有名な通風孔を這いまわるシーンや巨大イカとの戦いのシーンなど。どこか荒唐無稽な場面が大真面目に展開される面白さ。2022/01/24
A.T
23
面白かった! これまで読んだ「007シリーズ」で暫定1位の傑作。ドクター・ノオの奇怪な容貌と経歴、野性味あるキャラクター設定のボンドガール、そしてそして、ノオに仕組まれたボンドへの偏執的な攻撃。服をズタズタにしながら血を流す姿にはサディスティックな陶酔すら感じてしまう。2018/11/18
せ〜ちゃん
13
★★★★★ 007シリーズ6冊目。2020/12/03
ひびキング
7
奥付は昭和53年。初めてお小遣いで買った思い出深い文庫本。ボンドとハニーの出会いのシーン、ラストのカチャンとぶつかる唇は当時読んだ記憶のままだった。映画で印象深いのは換気口を這い回るシーン。古き良き時代が蘇る読書でありました。2019/05/31
yi120
5
映画とはまた違った小説ならではの面白さ、きめ細かさ、緊迫感がありました。大金を切手に変える・・なるほど~小説版のボンド、人間味を感じます。最後の脱出?のシーンは痛々しい。巨大イカとの対決シーンはやはり当時の技術では映像化は難しいか。ただノオの最後はあっさりしすぎかなあ。2022/07/31
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