内容説明
金子(きんす)を取らずに刀だけを奪う辻斬りが江戸を震撼させる。そんな折り、船宿の用心棒となっている駿河国江崎藩の元目付・海野洋之介(かいのようのすけ)に、藩の大目付から「闇猿(やみざる)」が出府(しゅっぷ)したとの知らせが。以前、お家騒動に絡んだ秘密組織闇猿を討った洋之介への刺客なのか。そして、辻斬りの正体とは――。甲源一刀流の秘剣が闇を斬る! 父の無償の愛を描いた落涙必至のシリーズ第5弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
54
隠密、闇猿がうごめく。直心影流の遣いてで、秘剣鬼面斬りを遣う山岡平兵衛51才は、労咳の娘八重18才の治療に金がかかり辻斬りをしていた。駿河国江崎藩七万石で側用人を務める奥平恭康(ただやす)に命じられた闇猿が、山岡を使って目付を斬ることを思いつき。山岡を金で誘い、江崎藩の目付を次々に殺させた。2024/10/19
ぶんぶん
8
【図書館】隠目付シリーズも、もう5巻。 今回の強敵は、労咳を病む娘の看病に明け暮れる剣豪の父。 薬の高麗人参を手に入れる為、止むを得ず修羅場に立つ。 迫りくる直心影流・鬼面切り、迎い打つ甲源一刀流・水車の剣。 果たして水車の剣は立ち向かえるのか。 あくまでも暗殺ではなく「立ち合い」と信じる山岡の心情が悲しい。 予想通りに娘は死ぬ、知りながら看病に勤しむ山岡の心情が切ない、ただの剣豪小説では無い、人間ドラマを感じた。2017/07/27
雅
2
武士の矜持とはちょっぴり切なくなる。2018/04/12
ひさか
1
隠目付江戸日記も5巻め。可もなく不可もなくという筋運びで、洋之介の影目付けの活躍も、釣りもマンネリ気味の気がします。暗殺集団「闇ざる」も登場しているのですから、もう少しお話に、楽しみというか面白みが欲しいと思いました。2012/11/24
犀門
0
#212★★★☆☆2015/10/30