内容説明
土一升金千両といわれる日本一の商業激戦地の日本橋で、反物屋を商うお瑛は、女の細腕一本で老義母を抱え、大店の呉服店と渡り合う、口八丁手八丁の美人女将である。そんなお瑛に惚れている岡っ引きの岩蔵が、“両国河岸に、行方知れずのあんたの実父が打ち上げられた”と言って、飛び込んで来た……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅葱@
11
春って冬を抱えながらゆっくり進んでいくのだなと読みながら思いました。いつの間にか季節が進むというより、きっかけがあり春に一歩踏み込んでいく情景は、心に響くものがあり。お瑛の父や思い出に入りにくかったのですが、頁を戻ったり、関係を辿ったりしているうちに、これまでとは違ったお瑛を感じています。小夜の哀れさや重信の想いなど、私の心に静かな波紋が広がったシリーズ9作目。次作も楽しみに待ちたいと思います。2012/07/24
あかんべ
4
森さんの話は女主人公のが、やっぱり好み。今回染め師の東次郎のほのかな恋心もあり、父の思い出ありとお瑛の心情に触れる話が多かったせいか久ぶりやったね、と満足。2012/06/10
あかんべ
3
通しで読むと感慨がひとしお2016/12/25
松風
3
様々な人々を主人公とする短編が積み重なり、全体としてはお瑛の父親の謎解きとなっている好みの形式。重信と「雪中のはぐれ猿」の出会いのエピソードが好き。小夜の話は少し後味悪い。2012/05/11
ソババッケ
3
「日本橋物語シリーズ」の9作目。これまでは、ミステリー調あり、伝奇風ありと、色々な趣向を楽しませてもらったが、今回は本来の?姿に戻ったよう。 今回の特色は、お瑛の実の父親に関する話。お瑛は5歳のときに今の家に預けられ、父親は失踪したとされていた。 それが、今回、父親に関連する事件や3人もの人物が連続して登場する。唐突でやや不自然な気もするが、大きな関心を引き立ててもくれる。 お瑛もこの巻で31歳を迎えた。幼馴染の紙問屋・若松屋誠蔵との距離感をうまく描いている。年相応の付き合いの仕方なのであろう。★3.72012/05/09
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