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内容説明
織田(おだ)家は西国へと戦線を拡大、羽柴秀吉(はしば・ひでよし)による播磨(はりま)平定戦は容易に完遂されるかと思われた。だが突如、三木(みき)城主・別所長治(べっしょ・ながはる)が織田家に反旗を翻し、戦局は一変。決死の籠城を選んだ鉄血の播州人に、秀吉は完全包囲による補給断絶、容赦なき“干殺し”を決行する……!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だまし売りNo
30
摂津を任されていた荒木村重が信長に謀反を起こした。村重の謀反の理由は明確ではない。村重は新参の家臣から織田家の重臣になっており、報酬面では報いられていた。信長の残虐性や終わることを知らない拡張主義への嫌気が謀反の理由になる。 信長は銭の力を知り、銭の力を利用して勢力を拡大した。しかし、無駄に金を使って金を回すことが経済発展という昭和的な発想では、いずれ高転びする。これは安国寺恵瓊のプロパガンダであったが、堅実な村重には深く刺さったのだろう。 2022/11/19
maito/まいと
11
さすが、と膝を打った荒木村重謀反の理由。信長恐怖でも毛利支持でもなく、貨幣経済における“終わらないマラソン”から生じる転落を予期した、と断じた作品解が見事すぎる。ただ村重はその気づきと引き替えに、レッテルを背負って生き続けなきゃいけない・・・この巻は聡いことと、その人物の本質との間で起きた悲劇が目立つ。官兵衛は投獄、半兵衛は死が近づくなか、三木城攻防戦での神算発揮はおそらく永久保存版。秀吉のおかげで純度を保ってきた半兵衛が官兵衛に託したかったのは、その純度と人間性、どちらも大切ということだったんだろうな。2018/07/25
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
9
本巻のメインは来年の大河ドラマの主人公小寺官兵衛(黒田如水)と竹中半兵衛。荒木村重の謀反の説得に行って拉致される官兵衛。人質に取った官兵衛の子を殺す役目の半兵衛。二人の知恵者の友情。別所家の猛攻に策を与える半兵衛に間もなく死期が…。登場人物の過去を回想するシーンがこの漫画の魅力の一つ。木像や銅像の様なタッチの人物達が妙に良いが、冒頭に出て来る老婆のデッサンは狂ってる。2013/06/17
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
7
播州侍の意地が天才軍師によって遮られるところが圧巻だけど、今は軍師よりも軍配者だろうとか思ってしまうのは、富樫倫太郎の影響ですね。2011/04/19
四向居
5
覚悟を決めた武骨で荒々しい播州武者達を、天幕に引きこもって退ける半兵衛。あぁ、これこそ正に竹中半兵衛だよなぁもう。カッコ良すぎる。そういえば貨幣経済、資本主義に対する懸念、恐れというのはやはりあったのね。2011/04/10