内容説明
北町奉行所同心の蔵間源之助は桜の名所飛鳥山で、かつて道場で竜虎と謳われた剣友が花見客の弁当をあさる姿に驚愕。訊けば、二十年務めた弘前藩を出奔し、妻を離縁して江戸に来たという。三百石の御馬廻りにまで出世した男がなぜ野良犬侍と蔑まれるのか。同じ頃、弘前藩御納戸頭の斬殺体が柳森稲荷で発見された。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
43
犬侍と銘打っていますが、ちょっと違うような気がしました。武士らしい武士とは何かを考えさせられます。2021/12/30
まりりんりん
1
最後、納まるところにみんな納まって、ほっとした。 「老いらくの恋」だんだんと自分が若いと言えない年齢になってきて、人を恋うる気持ちを持ちにくくなった。人は「老いらくの」と少し軽蔑するようなことを言うけれど、人が人に「恋」をするのは何歳になっても素敵なことだと思う。 自分もそういう老人になりたいと思う。2011/09/18
M2
0
善太郎や源太郎など若い世代の成長ぶりと活躍が眩しい。そして山波さんにはぜひいい恋をしてもらいたい。2011/04/30
Kentarou Takeuchi
0
4作目。面白かった。主人公は人間的に成熟しているので周りの不確かさを軸に物語が進む。それ故不安なく読める。でもそれでいつまでも続けられるかなあ?2025/06/17
はっしー
0
いつものように堪能。やはり「老いらくの恋」が心に染みる。若い時とは違う、精神的な繋がりを重きとみる。自分も目指したいところ2023/05/24