内容説明
1989年、60歳で突然死去した阿佐田哲也。いまなお熱烈なファンの支持を誇る「雀聖・阿佐田哲也」の作品を発刊していくシリーズ第1弾! 表題作「天和をつくれ」に加え、「パイパンルール」「競輪円舞曲」「新春麻雀会」など、読み応え満点の短篇ギャンブル小説を8本収録。麻雀、競輪、ルーレット等のギャンブルを題材に、そこに生きる“人間”たちの駆け引きや人生模様が、時におかしく、時に哀しく、描き出されている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
11
図書館本。おひき(仲間)に、自分が便所に行っている間に天和になるように山を仕込んで貰う〝便天”を得意とする男。ある日、麻雀を教えて欲しいと言ってきた女をおひきに仕込むが…というのが表題作。やられた!というのが伝わってきますが、そこまで悲壮感はありません。 「パイパンルール」は、「来る客を、麻雀でしぼりあげ、酒でしぼり、トルコでしぼっちゃうの。どう? すごいアイディアでしょ?」(続く2024/06/11
hirayama46
9
阿佐田哲也はろくに読んでいなかったのですが、面白いですね。未収録短編集なので異色の短編もあり興味深かったです。SFギャンブル小説まであるとは……。晩年の作品はゆるめの雰囲気ですが、老人向けの健康麻雀を扱った短編を80年代に書いているのもなかなかすごい。とぼけたムードで悪辣なところも素敵でした。阿佐田哲也、もっと読んでいこう。2020/03/23
よっしー
8
★3 ちょっと風変わりと言うか異色の短編があったが、自分には本来の阿佐田哲也らしい作品がいいな。2016/09/09
カニック
7
8編からなる短編集。ギャンブラーの悲哀が面白い。最後のSFと麻雀の融合は笑える。2021/07/23
よっしー
5
★3 中高の時、阿佐田作品は相当読んだな。懐かしい。2024/04/11