内容説明
薬師様の門前で、町娘の尻をさわったとして番屋に連れ込まれた田舎侍。身元を明かさず、10日間だんまりを続ける男の身柄を半次が預かり、調べをはじめる。蟋蟀小三郎と名乗る、このめっぽう腕の立つ不遜な男は疫病神なのか。町娘の事件解決後も、小三郎の謎に迫る半次の身に、厄介事が次々と降りかかる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
14
読んでいる途中で本書がシリーズ3作目だと気がついた。それはともかく、主な収入源が「引合い」など、十手持ちの生活事情も面白かったが、なんといっても謎の浪人蟋蟀(こおろぎ)小三郎のキャラクターが強烈。剣は凄腕、言動はハチャメチャ、半次親分の女房に懸想していることを隠しもしないから、親分にとっては疫病神だが、徐々にその正体が明らかに。そういえばこの浪人、物書同心居眠り紋蔵シリーズの「御奉行の頭の火照り」にも出ていたな。2019/11/21
うさこ@タッタカタ
14
疑惑と前後しました。まさに、命みょうがな奴、というスレスレの駆け引きでした。どなたさんも、まっぴら、ごめんなすってーきゃー半次親分カッコイイわあ。ここまでこけにされて黙っちゃいられない。見事な反撃でした。2014/08/14
マッピー
13
解説を読んで短編集と知る。ずっと長編だと思って読んでいた。そのくらい、蟋蟀小三郎の物語としてストーリーが一貫していた。最初は痴漢の冤罪で捕まった小三郎を半次が面倒見たのだが、世渡りが下手というか不器用というか、でも遠慮を知らない図々しさを持ち、惚れっぽくて、自分勝手で、どうしようもないやつであることがだんだんわかってくる。 厄介なのはめっぽう剣の腕が立つということ。極悪人であることは間違いないのよ。人間性も、ゲス。でも、なぜかしら憎めない。これはもうキャラクターの勝ちですな。 2019/10/21
ジュール
8
蟋蟀小三郎、半次 癖が有り、生き生きして人物造形に作者の筆が乗っているのが良くわかる。いつのまにか半次の女房になった志摩も。2023/09/07
ジュール
5
再読。小三郎登場。やはり面白い2020/04/12
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