内容説明
旗本・嶋伝八郎の趣味は「本草学」。無役だが八百石の殿様で男やもめの伝八郎は、裏庭で薬草を育てたり、馴染みの料理屋「有明」には本草料理の献立も指南している。そんな殿様は、いつも飄々と人助け。本草料理と江戸人情が心を癒す新シリーズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyaboko
4
本草学に詳しい無役旗本の殿様が主人公。のんびり泰然としている殿様で、身体の調子が悪い人に「薬草わけて上げるからウチおいで」と身分を気にせず助けようとするお人好し。でも他人に騙されるとかじゃなくて、等身大な印象で結構好きかも。でも初っ端からいきなり話が重くてビックリした。その後も、のんびりした空気のはずがところどころで重石が降ってくるwww 捕り物ではなく人情ものなので、そういうのが読みたい方におすすめ。話に出てくる薬膳を食べてみたい。2012/10/25
M2
3
本草学者にして人情家の旗本の殿様とはなんとも魅力的なキャラ設定。内容も設定に負けない面白さでした。主人公も脇役もみんないい味だしてるけど、個人的には薬種問屋の若旦那が特にお気に入り。レギュラー化を期待してます。あと、ちょこっと出てきた船頭のお兄さん2人がなにげにかっこよかったです。彼らもぜひ再登場を!2011/01/09
まるなお
2
時代物の料理物。大好きな設定です。主人公も全体的な雰囲気もほのぼの系なのに話の内容は結構シビアでびっくりでした。シリーズみたいなので今後も楽しみです。2015/02/24
公路郎
1
いいね、こういう雰囲気好き。無益の800石の旗本が主人公ですが。刀件は抜きません。脇差しを鞘ごと抜いて使いましたけど。 普段は本草(薬草)をすり下ろして、薬膳に仕立て上げているだけのおっさんと侮るなかれ。泣かせる人じゃありませんか。 ちょっとした機微がイイですよね。2012/10/25
ぶちゃ
0
登場人物が穏やかでいい人ばかりのわりに、切ない話が多かった。主人公がそんな年というわけでもないのに、枯れた印象で爺むさい(笑)。主人公の設定を隠居した爺さんにしたほうがしっくりくるような気もする。2016/02/12