内容説明
「大野木さん、右眼が見えない。――思ったより早かったな」
他人を救う人生の先にあるのは、確実な死。
毛髪が編まれた行李、亡者が這い出る六曲屏風、幻獣を造む深蘇芳のインク、禁足の実と樹化した男… 隻腕の見鬼・千早と堅物公務員・大野木が逃れられない宿命を悟る、バディホラー第8弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
127
夜行堂奇譚及び嗣人、捌作目です。今回も連作短編集、オススメは、「専脳」&「毒牙」です。 ホラーブーム真っ最中で、九巻に続く気配です。夜行堂の謎はそのまま、まだ終わりは全く見えていません。 https://book.shc.co.jp/232362026/07/16
ちょろこ
99
シリーズ八の一冊。どこまで強く優しいのだろう…千早君と大野木さんは。怪異に呑まれた人のために、そして大切な相棒のために。今巻はそれをいつも以上に思わずにはいられなかった。「序」から大野木さんの思いが痛いほど伝わりせつない。千早君の身体は、近い将来は…ざわざわ不安感は一層増してくる。その傍らで起きた数々の怪異。二人に出会えたからこそ救われた人がいること、常に命がけ、本気で向き合う彼らの姿が沁みたな。猿の絵皿にほっこり、行李、屏風の呪い、夜行堂の地下がいざなう夜市にぞわり。中年期の木山と姪…これは一番衝撃的。2026/07/09
がらくたどん
53
大野木が平伏す!誇りとか信条とか全て捨てて平伏す。大事な相棒の残された時間のために。そんな序から始まる本作は大きなピースが嵌った感じ♪例えば、若き帯刀と未だ書生の木山が訪ねるまだ現の中にあった頃の夜行堂(巡罪)。例えば「今の」夜行堂店主が「本質を見抜く、素晴らしい画家」と評する女性が描いた店主の影(幻獣)。木山千景が後にあの悪魔のような少女を産む事になる姪に何を仕掛けたか(専脳)。そうした物語の柱になるピースの周囲に散りばめられる千早と大野木の誠実で緊迫した闘い。千早の姉弟子である柊姐さんの登場が嬉しい♪2026/07/07
胡蝶
8
今回も面白かった^ ^ 今回の登場人物は万遍なく、過去の話から現在まで網羅してたなっと、ついに楸の母体となった少女の話も出てきたりと大ボリュームだった。 でも、柊さん推しとしてはもっと柊さんとの絡み話を読みたいなぁっと笑 次回も楽しみにしてます♪2026/06/20
anxiety
8
千早の右目が見えなくなったことを大野木が夜行堂の店主に告げるプロローグは悲痛だけど、終結に向けて物語が大きく動き出した、という感じでもなく、わりと淡々と進んだ一巻。今巻新たに判明したのは楸の母・千賀子の生い立ち。以前登場した時は、楸の力を金儲けの道具にしか考えていない毒親、の印象だったけど、こんなことがあったとは。ちょっと背伸びした恋心という程度だったろうに、これは流石にかわいそう。女性を現世と隠世を結ぶ「門」とする描写は、流石は民俗学研究室出身という感じ。2026/06/16
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