内容説明
隻腕の見鬼(けんき)・千早と、オカルト嫌いな県庁生安課・大野木は、骨董屋「夜行堂」店主によって引き合わされ、多発する怪異の解決に挑む。人の情念や想いが、人ならざるものとなり引き起こす、数々の呪いと悲劇。その様を静かに眺める、夜行堂店主の真の目的とは…。SNSで話題の怪異譚、待望の書籍化!
書き下ろし250ページ以上!
装画:げみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
241
図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。嗣人、初読です。本書は、夜行堂怪異譚連作短編集でした。処女作とのことですが、2010年よりWeb上で連載しているだけあり、リーダビリティの高い作品です。続いて弐巻へ。トータルの感想は弐巻読了後に。 https://www.shc.co.jp/book/165072023/01/25
ちょろこ
148
浸っていたくなる一冊。骨董屋「夜行堂」を舞台に描かれる怪異の物語はなかなかの読ませる世界観。幕開けから色彩豊かな情景描写と静けさ、この雰囲気が良い。まるで今はこの世界しか存在しない、そんな感覚にはまった。そこから数々の怪異に否が応でも連れ込まれる使い走りの千早とコンビを組む大野木。それを静かに見つめる夜行堂の店主。この三人の織りなす世界はまさに紫煙の色に包まれた幻想的な時間をも思わせる。人の心の暗部を絡めた怪異もなかなかの味わい。店主の意味深、かつ響くセリフも良い。もう少し雰囲気に浸っていたくなる紫煙色。2022/04/30
うっちー
114
ふしぎ駄菓子屋の暗黒バージョンと思いきや、必読続編。2022/03/27
ちびbookworm
111
★3-3.5.【献本】Youtube朗読で評判の「夜行堂」。ホラー好きには◎。シリーズの短編集。霊視できる片腕の主人公とただの役人がオカルト現象を解決していく話◆最初の数話は世界観が掴みづらく、多少読みにくいが読み進めると、怖さLvがアガるアガる。。。◆ダークファンタジーテイストの入り口だが、入ると「R指定」級の怖グロの幽霊、怨霊の世界。呪いや怨霊が跋扈する異界が日常のすぐそばにある。◆”ワケアリ物件”(「残穢」的)”行方不明者が出るトンネル”、など。◆夏、良質の恐怖体験をお探しの方は、ぜひ。2022/03/22
aki☆
92
外見は美女、でも中身は想像出来ない存在の店主が営む曰く付きの骨董品店「夜行堂」を中心に、事故で右腕を失くし代わりに『視る』力を得てしまった千早が県庁職員大野木と共に怪異事件を解決していく連作短編集。怪異事件の裏には必ず物の怪が。怖い!理解出来ないししたくない!でも千早を信じられるから付いて行ける。千早と大野木、二人のキャラがとにかく良くて、次々直面する怪異事件の怖さよりどんな結末になるのか期待の方が勝ってくる。人ならざる者より生身の人間の恐ろしいこと。怖面白い♪この世界観めちゃくちゃ好きだ。続編熱望です♡2022/07/20