内容説明
血生臭い異形が彷徨う禁足地、復讐を唆す少女の甘い吐息、蔵に幽閉された魔眼の仔、人喰いの禍ツ猿…
隻腕の見鬼・千早とオカルト嫌いの堅物公務員・大野木が、怪異の解決に奔走するバディホラー第5弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
180
夜行堂奇譚及び嗣人、伍作目です。真夏に相応しい怪奇譚、安定の面白さ&怖さですが、六巻に続く、夜行堂の謎はそのまま、まだ終わりは見えていません。 https://www.shc.co.jp/book/204532024/08/16
ちょろこ
115
シリーズ伍の一冊。お腹いっぱいの満足感。なんだか一話ずつがいつにも増して濃かった気がしたのは気のせいかしら。そして大野木&千早バディの登場率が多めに感じた。だからめちゃくちゃ満足度と癒し度の相乗効果がこの読後感に繋がったのかな。幻想的な霧にすっぽり包まれる屋敷町界隈、そして生と死がゆらめく夜行堂のいざないも秋の足音感じる夜に浸るには最高。好みの話も盛りだくさん。「禁足」の診療所の不思議な患者さんの微笑ましさ、「幻旅」の慰安旅行がいざなう一夜が良かった。もしやこの人は…!と他作品とのリンクもうれしかったな。2024/09/05
yukaring
71
今回もこの幻想的な世界観、非日常の扉を開けるようなしっとりとした読み心地が魅力的な1冊。異形が彷徨う森の禁足地や蔵に幽閉された魔眼の少女、山奥の村に出る人喰いの禍ツ猿など人の理に反する怪異の解決に大野木さんと千早くんが大忙し。2人のバディぶりもすっかり堂に入ったもので何も言わずとも伝わる信頼関係や気のおけない掛け合いが微笑ましい。身の毛もよだつ怪異やほのぼの系、夜行堂主人や柊さん、相変わらずの腹黒コンビ楸と恭也の胸の悪くなるようなエピソードなどバラエティ豊かで時がたつのをすっかり忘れて読み耽ってしまった。2024/08/01
眠る山猫屋
64
過去譚である木山と帯刀のひねくれた師弟関係、遠野と楸の歪んだ高校生活が一編づつと、ちょっと物足りなさも感じたが、やっぱり素晴らしく面白いな。楸の無垢なる邪悪さも遠野の狂気も磨きがかかってきた。巻頭の人物紹介が実に良い(捻りが利いていて・笑)。短いエピソードはエッジが利いていたり、優しく寂寥感に満ちていたりして印象的。特に『嗚咽』や『晩夏』などはお気に入り。どこか懐かしい空気が伝わってくる・・・。そしてオマケ(?)の大宰府への慰安旅行『幻旅』!不穏な異界駅から辿り着いたマヨヒガ旅館!すっとんきょうな二人旅。2024/08/24
がらくたどん
62
「夜行堂」の世界も回を重ねパズルのピースが少しずつ埋まり輪郭がぼんやりと見えて来た五巻目は山護り帯刀の臨終場面から始まり現役時の帯刀と弟子の木山が関わった悔いの残る葛城家崩壊で終わる。この崩壊劇で露呈した木山の危険な好奇心を引き継いだイカレタ高校生コンビも健在だが、切なく美しい物語が目立つ。「禁足」の森の者に懐かれる嗣人版「ごんぎつね」の優しさ「祭祀」ささやかでも真摯な祈りの中で舞う青緑色の蝶の美しさ「晩夏」の惹かれ合う兎と狐の儚い夢。異界には邪鬼も呪も棲むが人の則とは異なるだけの情も潜む。「幻旅」が愉快2024/10/09
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