内容説明
地域の課題に自ら取り組み、ビジネスで暮らしを良くしていくー。そんな動きが全国で広がっています。
固定費の低さや競合の少なさといった環境面の利点もありますが、何より求められるのは持続性。
理想だけではなく、継続と発展のためには、地域にお金を循環させる仕組みが不可欠です。
今号では、課題をチャンスに変え、ローカルビジネスで地域を動かし続ける事業者たちに注目。
大きな志と冷静なそろばん、その両輪で挑み続ける現場を取材しました。
【巻頭識者インタビュー】岡 雄大さん 株式会社Staple代表
全国各地でホテル・店舗などを地域集約的に展開。今年から、地域経済に資金循環をもたらす投資ファンド運営の合弁事業
「GOOD SOIL INC.」を三井信託銀行とスタート。
【特集】 地域を動かすローカルビジネス
●秋田県秋田市:アウトクロップ
ドイツ出身・京都府育ちの栗原エミルさんが2020年に創業した 映像制作会社。
2021年には古民家を改修した映画館「アウトクロップ・シネマ」をオープン。
4階建てマンションをフルリノベーションし、昨年オープンしたホテル、カフェ、コワーキングなどの複合施設「Atle DELTA」は、
地域内外の人が混じり合う拠点となっている。
●岐阜県郡上市:EAT&LIVE(earth ship)
代表の水口晶さんは、大学卒業と同時に郡上市に移住、1997年にearth ship設立。
「人と自然の再生」をテーマに自然環境が豊かな郡上市を拠点とし、アウトドアを軸に様々な事業を展開。
観光はもちろん、エネルギーや食料など、地方での自然環境を活かした持続可能な経済モデルの構築を目指している。
●島根県益田市:益田工房
東京からUターンした洪 昌督さんは家業の旅館業を継ぎ、地域循環と地産地消を重視した宿泊施設とレストラン
「MASCOS HOTEL」【これまでの「益田」を「超す」という意】へ変貌させた。
窯元や家具職人、裁縫メーカーなどの地場産業と共同で開発した家具や食器、浴衣などを通して、
地域の魅力と新しいカルチャーを発信している。
●熊本県熊本市:トイメディカル
天草出身の竹下英徳さんは外資系製薬メーカーに勤務後、熊本へUターン。
2013年トイメディカル設立。日本初の体内に吸収される塩分量をコントロールできる「塩分オフセット技術」を活用した
商品を展開。2025年スタートアップワールドカップ九州大会で優勝。治療を受ける人・医療に携わる人の両方を笑顔に
することを目指す。
●千葉県市原市:開宅舎
地域おこし協力隊員として加茂地区に暮らし、商店街の活性化や菜の花畑の保全などに関わる高橋洋介さん。
これらの活動の中で空き家の可能性に着目し、市原市南部加茂地区の空き家と移住希望者のマッチングを行う開宅舎を設立。
空き家(の持ち主)を1軒1軒ノックして関係をつくり、移住者と結びつけ、地域の未来をつくる。
【識者インタビュー(2)】 桝本博之さん (Silicon Valley Japanese Entrepreneur Network)会長
【第二特集】ローカル発、世界へ
●富山県南砺市:日の出屋製菓産業
「しろえびせんべい」など富山銘菓として人気の商品を多数展開する米菓メーカー。
長い歴史がありながら、新ブランドや新店舗を次々と展開、海外輸出にも積極敵に取り組み15カ国で展開。
地元富山県産の素材を使うことにより地産地消に貢献するとともに、自然環境に恵まれた地で商品をつくれることに感謝しつつ、
地域の豊かな自然と環境を守る。
●鹿児島県南大隅町:ボタニカルファクトリー
黒木靖之さんが、肌の弱かった娘さんのために自然由来の石けんをつくるところから始まった九州最南端のナチュラルコスメブランド。
地元の農家が栽培した原料や規格外農産物を原料とした自然由来指数100%の化粧品の製造に取り組むとともに、廃棄時の環境負荷軽減、
社会福祉法人と連携した障がい者の雇用を推進。今年、フランスのブルターニュに製造拠点をつくり、海外進出を果たす。
●沖縄県南城市:琉球コーヒーエナジー「沖縄県を世界に誇れるコーヒーアイランドにしたい」という思いから、使われていない農地を
取得しコーヒー栽培を開始。地域の農家や志に賛同する仲間が集まり、任意団体として設立された。琉球大学発ベンチャー認定企業となり、
年間1,000トンの生産、海外輸出を目指す。
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