内容説明
そういえば、あの本のこと、なんにも知らずに生きてきた。
一度は読みたいと思いながらも手に取らなかったり、途中で挫折してしまったりした古今東西の「名著」を25分間×4回=100分で読み解きます。各界の第一線で活躍する講師がわかりやすく解説。年譜や図版、脚注なども掲載し、奥深くて深遠な「名著の世界」をひもときます。
■ご注意ください■
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■飛行機の操縦士でもあった作家サン=テグジュペリが、自身および仲間たちの経験から思索したことを綴った、唯一無二の文学『人間の大地』。人間の生の本質を探し、真の「人間」を目覚めさせ、甦らせることを探究した文章を読み、人としての豊かな生き方、人間同士の連帯について考える。
■講師:野崎歓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ラウリスタ~
15
サン=テグジュペリは説教くさいというか、メッセージ性が強くて文学的にはさほどだという印象を持つ人も多いだろうが、野崎歓の解説を読むと、『人間の大地』は意外にもしっかりと構成されている(もちろん短い章をまとめたジャーナリスティックな中編ではあるが)ことが分かる。特に大地と人間というタイトルの二つの語を、複層的な意味を重ねつつ発展させていくのが見事。最後のポーランドへと送り返される移民の章の分析など、そんな箇所があったことを忘れていたので、再読せねばと反省。フランス文学への入り口として、やはり有効だと思った。2025/08/28
GELC
13
原著未読で、各章を断片的にしか捉えられていないので誤解があるかも知れないが、大地から離れることによって、逆に、物理的にも精神的にも、人間を離そうとしない重力を発見したと感じた。放送でしっかり勉強したい。2025/08/02
柚木あんづ🍉
9
「政治的勢力を後ろ盾にすることを潔しとしないその姿は、イデオロギーとは別の、より人間の本質に根ざした連帯がわれわれにはありうるはずだという信念を感じさせます」という言葉は『夜間飛行・人間の大地 』(岩波文庫)を読んでいても感じられたことだけど、改めて野崎先生の文章で読めてよかった。あと、最後に出てきたポーランド人の話は、後の恐ろしい未来を知らないサンテグジュペリが言った言葉だと思っていたので(それだと否定的になる)、「予感していたのでは?」という視点が新鮮で面白かった。堀口大學訳の『夜間飛行』も読みたい。2026/05/18
歩月るな
5
「物理的な重力と精神的な重力」サルトル的不条理に満ちた世界を生きる人間は、地球の重力に縛られている。空を飛ぶことで束の間、その軛から逃れる訳だが……イカロスじゃあるまいし、太宰とそっくりと言っては何だが、つまりヴィヨン的とでも言うのか、そういう人物だからこそ、当時の仏蘭西気質で耶蘇教の説教臭さが無いのも多分、書かれたものが読みやすい所なんだろうなと思いつつ、幸せな家庭で育った放蕩者で、人間臭さに満ちている人物なのだなと言う感じで、お母さん大好きって情報が出た時の「ああやっぱりな」感と言ったら無い。生命力。2025/08/08
読書熊
4
人間の大地をより深く読める2025/12/09
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