内容説明
そういえば、あの本のこと、なんにも知らずに生きてきた。
一度は読みたいと思いながらも手に取らなかったり、途中で挫折してしまったりした古今東西の「名著」を25分間×4回=100分で読み解きます。各界の第一線で活躍する講師がわかりやすく解説。年譜や図版、脚注なども掲載し、奥深くて深遠な「名著の世界」をひもときます。
■ご注意ください■
※NHKテキスト電子版では権利処理の都合上、一部コンテンツやコーナーを掲載していない場合があります。ご了承ください。
■飛行機の操縦士でもあった作家サン=テグジュペリが、自身および仲間たちの経験から思索したことを綴った、唯一無二の文学『人間の大地』。人間の生の本質を探し、真の「人間」を目覚めさせ、甦らせることを探究した文章を読み、人としての豊かな生き方、人間同士の連帯について考える。
■講師:野崎歓
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GELC
13
原著未読で、各章を断片的にしか捉えられていないので誤解があるかも知れないが、大地から離れることによって、逆に、物理的にも精神的にも、人間を離そうとしない重力を発見したと感じた。放送でしっかり勉強したい。2025/08/02
歩月るな
5
「物理的な重力と精神的な重力」サルトル的不条理に満ちた世界を生きる人間は、地球の重力に縛られている。空を飛ぶことで束の間、その軛から逃れる訳だが……イカロスじゃあるまいし、太宰とそっくりと言っては何だが、つまりヴィヨン的とでも言うのか、そういう人物だからこそ、当時の仏蘭西気質で耶蘇教の説教臭さが無いのも多分、書かれたものが読みやすい所なんだろうなと思いつつ、幸せな家庭で育った放蕩者で、人間臭さに満ちている人物なのだなと言う感じで、お母さん大好きって情報が出た時の「ああやっぱりな」感と言ったら無い。生命力。2025/08/08
いつき 守
0
かなりな割合でこのテキストを読んでいる。そしてこれを通じて原典にあたるケースも多い。今回もそんな機会になりそうだ。今月のうちにサン・テグジュペリの『人間の大地』『夜間飛行』を読むことになりそうだ2025/08/05