音響サイエンスシリーズ 8<br> 聴覚の文法

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音響サイエンスシリーズ 8
聴覚の文法

  • ISBN:9784339013283

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内容説明

「我々が言葉をしゃべり理解できるのは,聴覚系に文法の核があるからだ」大胆な仮説の下,ゲシタルト原理や聴覚情景分析の知見をふまえ,文法のもととなり,また文法から導き出された錯聴現象を軸として,音声,音楽の体制化を語る。本書紙版書籍に付録しているCD-ROMのコンテンツは,本文中記載のURLからダウンロードが可能。

目次

1.音の世界を組み立てる:聴覚体制化
1.1聴 覚と視覚
1.2知覚系による世界の構築
1.3聴覚情景分析
  1.3.1音事象と音脈
  1.3.2聴覚情景分析とは何か
  1.3.3同時的体制化と継時的体制化
  1.3.4音の透明性
1.4聴覚とゲシタルト原理
  1.4.1歴史的概観
  1.4.2ゲシタルト原理と心理物理同型説
  1.4.3聴覚におけるゲシタルト原理
1.5聴覚コミュニケーション
  1.5.1音声コミュニケーションの基本的枠組み
  1.5.2言語の線状性と二重性
  1.5.3音素知覚
  1.5.4音楽とコミュニケーション

2.音の世界を作りだす:錯聴
 2.1錯覚研究の意義
 2.2錯聴研究の歴史
 2.3知覚の多義性と音脈
 2.4時間誘導
  2.4.1連続聴効果
  2.4.2音素復元
  2.4.3楽音復元
 2.5時間に関する錯聴
  2.5.1充実時間錯覚
  2.5.2時間縮小錯覚
  2.5.3時間伸長錯覚
 2.6音脈と聴覚の時間分解能,記憶モデルとの関係
 2.7空隙転移錯覚
  2.7.1交差する周波数変化音の聞こえ
  2.7.2空隙転移錯覚と空隙の単一帰属化
 2.8分離音現象
  2.8.1空隙転移錯覚から論理的に予測される錯覚現象
  2.8.2分離音現象によって生ずる音節
 2.9音の世界を組み立て,作りだすことの必然性

3.音の世界を組み立て,作りだすしくみ:聴覚の文法
 3.1音脈,音事象,音要素
 3.2簡単な文法
 3.3聴覚の文法の適用例
  3.3.1日常の音
  3.3.2空隙転移錯覚
  3.3.3分離音現象
  3.3.4時間伸長錯覚と終端音現象
  3.3.5重なり合う二つの純音
  3.3.6メロディーにおける音の重なり
  3.3.7空隙によるメロディー
  3.3.8連続聴効果
 3.4聴覚の文法と心理物理同型説

4.聴覚の文法の展開
 4.1聴覚の文法の意義
 4.2音声と聴覚の文法
 4.3音楽と聴覚の文法
 4.4脳科学と聴覚の文法
 4.5結びに代えて 聴覚の文法から知覚心理学の再構築へ
文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

λ

0
文章がわかりにくい。実際の実験例の引用が多いので、基本的な聴覚心理学は当然きちんと理解し終えて中級レベルの学習者が想定されます。ほとんど、言葉のまとめや、章のまとめがないので、自分で整理する必要があります。序章がとても読みにくく、学習意欲が下がりました。中盤以降はりかいできます。が文章はなんだかむずかしいです。2017/12/28

quolc

0
空隙転移錯覚等の知見に基づいて、聴覚の文法=聴覚刺激の体制化規則を明らかにしようとする試みの解説。ゲシタルト心理学を参照しつつ、音事象と音脈に基づく体系化を図っている。本文に断りのあるように、理論の完成度としてはアトミックな音事象の形式が判明した程度で、会話や音楽、環境知覚の統語論的構造を明らかにしたものとは言えないが、豊富な音サンプルのおかげで聴覚の特徴をよく納得出来る興味深い一冊だった。2015/09/17

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