内容説明
菓子に込めた少女の願い。小萩はその思いに応えられるのか? 十歳の少女からの小萩への依頼は、母とともに紺屋を切り盛りする職人に贈る菓子だった。実父を亡くして七年、家族同然に過ごしてきた彼に、父親になってほしいと伝えたいのだという。だが、母には大店の主の後添いにとの縁談が。小萩は少女の願いを汲んだ菓子を届けるが、思いがけない騒動が起こり――。季節の菓子と人情に心温まる大好評シリーズ第十二巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
87
シリーズ第12弾。発刊されている作品はここまでで、イッキに12冊を読み切りました。そのくらいこのシリーズには魅力があります。菓子屋を舞台に繰り広げられるほっこりでココロ温まるステキな人情物語に誰もが胸をうたれるコト、間違いなしかなと。本作においてもただただほっこりだけではなく、ちょっとホロ苦い展開もありつつ、読後感はやっぱりほんのり温かいキモチになれました。「伊佐」と「小萩」の夫婦もちゃんと夫婦らしくなってきて、こちらもほっこりできます。さて、これから先のチーム『牡丹堂』の活躍がますます楽しみですね。2024/10/29
タイ子
87
シリーズ第12弾。移ろいゆく季節とともに小萩が働く牡丹堂のお菓子もその時々に形を変えていく。その季節感が12作になっても全く飽きずに読めるのが本書の味わい。そして、今回は小萩庵に注文に来た10歳の少女。彼女の母親に再婚話があるが、彼女の望みは店で働く亡き父親の弟子との再婚。お菓子に込める願いは通じるのか。今作で好きなのは煙草が好きな夫のために口なぐさみのお菓子を作って欲しいとの依頼。国学者だけに謎を掛けて和歌とともに贈る菓子。言葉と言の葉の違い、なるほど。日本語って難しいけど美しいと思わせてくれる話。2024/01/27
はにこ
63
小萩庵も結構繁盛していて何より。お菓子で気持ちを伝えるって粋だよね。藩のお抱えなのはすごいけど、しきたりやら何やらで大変そうだね。また杉崎さんが戻ってきたら良いのにね。お文さんといつか結ばれてほしいな。近所のお柳にやきもきする小萩。そりゃするよね。伊佐ももう少し女心を分かってやって下さいな。2024/02/17
やま
48
楽しい物語の最後に、涙がぽろぽろ出る人情物語をおいています。にくい構成です。楽しく、しんみりと読むことができました。シリーズ12作目。2024.01発行。字の大きさは…小。2025.07.31~08.02読了。★★★★☆ 図書館から借りて来る2025.07.21。日本橋の菓子屋、牡丹堂のなかで、創意工夫の際立つ小萩庵を任された小萩が楽しみな物語です。2025/08/02
ひさか
32
2024年1月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ12作目。鹿の子の思い、黒茶,花茶に合う菓子は?、とびきりかたい,かりんとう、吉原芸者の紅羊羹、の4つの連作短編。どの話にもうんうんとうなづいてしまうほどの良い箇所があるものの、地味というか代わり映えがしないマンネリ感ただよう展開でした。次回を楽しみにします。2024/02/19
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