内容説明
神毒を身に宿し、二藍を危険に晒してしまったため、深く自責の念に駆られる綾芽。逢いたいと願うことさえ躊躇うように、女丁として宮中に身を隠し、凍てつく心をやり過ごしていたが、ある晩、二藍との切なくも確かな邂逅が叶い、綾芽は祭祀(人定めの儀)を通して、再び立ち直ろうとするのだった。そんな最中、義妹の真白に偶然にも再会する。真白は綾芽の知る、勝ち気で幼い妹ではもうないようで、落ち着き払った振る舞いで、姉の身を案じてくれた。そのうえ二藍に目をかけられ、ある密命を負っているといい……。古代和風幻想記、次巻、完結!!
目次
第一章 もの申せぬ娘、立ちすくむ
第二章 五色の布、隔たれし手と手を結ぶ
第三章 雨が を流しゆく
第四章 その者、今一度立たんとす
第五章 ふたつの絆、相反す
第六章 そのひと、去る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
二藍との切なくも確かな邂逅が叶い、再び前に進み始めた綾芽。そんな彼女が、朱野の邦で共に過ごした義妹の真白に偶然再会する第八弾。二藍に逢いたい想いを耐えて女丁として働く綾芽に、落ち着いた振る舞いで身を案じる真白。二藍から密命を負っているはずの彼女が抱える複雑な想い。二藍も手詰まりの状況を打開すべく方法を模索する中、人定めの儀を通して立ち直ろうとする綾芽が気づいた異変からの急展開でしたが、かなり厳しい状況に追い込まれても諦めない彼らが、果たしてこの苦境を打開できるのか。幸せな結末を信じて最終巻期待しています。2023/04/18
りー
28
片方が強気になると、片方が弱気になるカップル。ずっと二藍弱気バージョンに苛々してきたから、今回は綾芽ちゃんが弱っててもまぁいいか、って諦める。2人ともやる気のオラオラになったら、誰しも叶わないんじゃないの?と思っていたので、次の最終巻ではついにそれが見られるのでは?と、期待します。あいかわらず尚ちゃんが、いーお仕事をしていらっしゃる。2023/04/29
てみさま
12
真白は可哀想な子としか言いようがない。それよりもアカン奴が💢何してくれとんじゃ💢嗚呼、本当に良かったと嬉し泣きが出来る結末であると信じて最終巻に挑む…。2024/01/18
うめきち
12
一気読み。相変わらず2人に試練が訪れる。次巻が完結って次はいつでるの?ハッピーエンドを望む。2023/05/06
めい
10
半年後、二藍は無事に戻って来るの? 二藍も国も滅びない方法なんて、さっぱりわからないです。何も知らない綾芽も私も半年は長く辛い。はやく次が読みたいです。2023/12/03