内容説明
二藍を助けるため、そして兜坂国の存亡に関わる使命を帯び、綾芽と羅覇、佐智は密かに八杷島へと向かった。島の王太子である鹿青にかけられた心術を解かねばならないのだ。数多の困難に直面しながらも、何とか歩を進める一行……。同じ頃、都に残り傷を癒していた二藍は、十櫛より『的』のさだめの真実を知ることとなる。しかし、自身を追い詰める絶望を乗り越えた二藍は、それでもなお揺るぐことのない己の心に静かに対峙する。どんなに離れていても、共にある――「ふたり」を待ち受ける、あまりに過酷な未来。八杷島の月に知る、哀しき真実とは――? 古代和風幻想記、緊迫の第7巻。
目次
第一章 その男、胸のうちに秘を隠す
第二章 祭官、謀をめぐらせる
第三章 白き島にて相まみえる
第四章 月影の橋、はるかなる心をしかと結ぶ
第五章 暗雲来りて月隠す
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
二藍を助けるため、そして兜坂国の存亡に関わる使命を帯びて、密かに八杷島へと向かった綾芽と羅覇、佐智。一方、都に残り傷を癒していた二藍は、十櫛より『的』のさだめの真実を知る第七弾。八杷島の王太子である鹿青にかけられた心術を解くため、外海へと出航し、数多の困難に直面しながらも何とか歩を進める一行。真実を知り覚悟を決めて己の心に静かに対峙する二藍。これでもかとばかりに過酷な運命に振り回され続ける二人ですけど、それでやけになるのではなくて、しっかりと向き合って何とかしようとするそのありようは応援したくなりました。2023/01/16
りー
29
一難去ってまた一難。ついにラスボス(笑)玉央が姿を現した。ニ藍に、ついにリーチがかかってしまうし。どの巻とってもいつも悲愴な感じが、何だかねぇ…と呟きながら、読んじゃうんだなぁ、これが。あ、稲縄様ナイス😆👍!でした。2023/01/07
一五
11
綾芽 ようやく八杷島で大仕事をなしとげ帰国したのに、次の試練が酷すぎる。しかし、羅覇と十櫛が信頼できる人になって良かった2023/04/22
てみさま
10
稲縄様good jobなんて喜んでいる場合じゃなかった!笑顔で二藍の元に帰ってきたのに…酷い、酷すぎる!心が抉られる絶望的な展開になってしまった。辛いなぁ…。2024/01/18
粋
9
頑張った後が、束の間の幸せも味わえないまま更なる辛い試練。可哀想すぎる。綾芽と二藍は幸せになれるのか、読んでいて楽しめるのか不安になってくる。最後、別の波乱の予感を漂わせているし。2024/03/31