内容説明
年末、憂鬱な気分で実家に帰省した尚哉。複雑な気持ちを抱えながらも、父と将来の話を交わす。
翌日、散歩に出た先で、尚哉は小学校時代の友人の田崎涼と出会う。
何気なく民俗学研究室や高槻の話をすると、後日高槻の元に涼の兄から相談が。
勤務先の小学校で「モンモン」という正体不明のお化けの噂が立ち、不登校の児童も出ているという。
怪異大好きな高槻は喜ぶが、その小学校は苦い思い出が残る尚哉の母校で――。(第一章 押し入れに棲むモノ)
「幸運の猫」がいるという旅館に、泊まりがけで出掛けた高槻、尚哉、佐々倉。
何故かスキーをすることになり、大いに戸惑う尚哉だが、高槻と佐々倉に教えてもらい、何とか上手く滑れるように。
休憩所で宿泊客たちと歓談していると、うち一人が「昔会った雪女を探しに来た」と言い――?(第三章 雪の女)
夢で死者に会う!? 雪山で高槻と尚哉が見たものとは――。
異界に魅入られた凸凹コンビの民俗学ミステリ、未来を望む第8弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
153
2022年10月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ8作目。押し入れに棲むモノ、四人ミサキ、雪の女、の3つの連作短編。尚哉と彰良の3つの怪異事件解決話に加えて、青い目の彰良の正体に触れる話や、異捜の話が出てきてわくわくしました。次回も気になります。2023/06/02
ぽんすけ
134
「押し入れに棲むモノ」ゾクッとして良かったな~。些細な遊びからイジメに発展し、クラス全体の問題になるって、まぁ小学校ではよくあるパターンじゃないかと。尚哉の体験という形をとって作中で書かれてた、問題が起きた時とりあえずごめんなさいしなさいってうやり方は、私も子供の時から大嫌いでした。だってどう考えても相手ごめんなんて思ってないし。言われたほうも「いいですよ」って言わなきゃいけなかったけど、心の中では「ちっとも良くねーわ!」ってなるよね。最近もう一人の先生が出てくると3割増しカッコよく見える病にかかってます2023/09/26
ちょろこ
133
シリーズ8の一冊。帯の「繋いだ手は放せない…」にちょっとドキドキしたけれど最後まで読むとぶんぶん頷けるぐらいの読後感。いきなりぶん投げられてた尚哉もこの先の進路をまた考える歳になったのかと思うと感慨深い。尚哉父の親心が良かったな。ムギが心を繋ぐ"糸"になって欲しいな。今作も随所でせつなさ感じつつ、アキラ先生の優しい対応に相変わらずキュンときた。尚哉とアキラ先生、ケンちゃんは誰よりも心通じ合うファミリーみたい。"もう一人の高槻"の胸の内も、アキラ先生と尚哉、二人の行く末もまだまだ掴めないのがまた面白い。2022/11/10
mariya926
118
最初の頃は本物に会ってみたいという感じだったのに、段々本物と遭遇率が高くなっているなぁと思いつつ読んでましたが、主人公も感じていたみたいです。モンモンも未来を見る少女も雪女も本物っぽいですね。しかも主人公が素直に楽しめるようになって、それをとても喜んでもらえる関係って素敵です。両親や幼い時の友人に会ったり、少しずつ克服していっていますしね。後はもう一人の高槻さんの正体が気になります。2022/11/30
yukaring
111
アキラ先生の第8弾は小学校で噂のお化け「モンモン」や雪山で出会う雪女、不気味な絵をもらうと死者に連れていかれるという相談など、怪異度高めの3編。今回は深町くんの小学校時代のほろ苦い思い出ややアキラ先生の子供の時のお話など2人の過去がうっすら見えてくるのが嬉しい。佐々倉さんと深町くんもすっかり距離が近づき心強いが「もう1人のアキラ先生」が出てくる頻度も高まり今後の展開が不安。帯の『繋いだ手は放せない。この先も、ずっとー』ってなんか恋愛ものっぽい煽り。なんだか最近BL色強まってきてるのではないだろうか😜2022/11/18
-
- 電子書籍
- ミステリと言う勿れ(12) フラワーコ…
-
- 電子書籍
- 婚約者が悪役で困ってます 連載版: 2…
-
- 電子書籍
- 生徒に教わる保健体育5 COMICゴイチ
-
- 電子書籍
- 風水斎シリーズ 6 まんがフリーク
-
- 電子書籍
- 飼育少女(2)