内容説明
青和大学の夏休み。
他の学生たちが就活関連で慌ただしそうにする中、
尚哉は遠山の事務所でバイトをすることになる。
そんな折、高槻のもとをフリーライターの飯沼が訪れた。
行方不明の男子高校生が遺体で発見された事件について、話があるという。
猟奇的なその事件は、高槻の過去の因縁につながりがありそうで……。
他、都市伝説「ひきこさん」と事故物件の物語に、掌編2編も収録。
高槻の過去に迫る民俗学ミステリ第10弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろこ
125
心拍数上がる一冊。思わず頬が緩む幕開けシーンににっこり。相変わらず心地よい時間が流れていて安心感いっぱい。今作は至るところで心拍数が上がったかも。怪異であったり、"もう一人"の存在であったり。特に第二章は猟奇的な殺人事件とアキラ先生の過去との絡み、展開に随所でドキドキ。そこに比例するかのようにせつなさも込み上げてくるのがなんとも言えない。アキラ先生と尚哉君の向き合う強さと覚悟もギュッと伝わってきた。けれど"代償"が意味するものが怖い。extra2篇はしんみり。おまけのショートストーリーは難波君の魅力満開。2024/04/04
こも 旧柏バカ一代
124
・ミナシの家 一家心中した家に幽霊が出ると噂され、その家の大家が親戚だった学生達が家に泊まり込むと、窓の外に人影が見えた。それが幽霊だと勘違いした学生達は逃亡。後日、その中の1人が顔が血だらけの女性が見えると言って高槻に相談してきた。再度、その家に行くと 、、・消えた少年 半年前に行方不明のなった少年が山中に埋められた状態で見つかった。彼の背中の皮は剥がされており、胃の中には銀の十字架のネックレスが入っていた。背中の皮が剥がれていた件が高槻の神隠しと似ていると色々な人からアプローチがあり。高槻は調べる事に2024/03/24
ミキ
117
2024-20:彰良の祖父が何か知っているのだろうか。extraも入っていてお得だった。2024/03/24
ひさか
108
2024年3月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ10作目。ミナシの家、消えた少年、extra:花占い、向かいの家の猫の話、の連作短編2つと超短編2つ。2編ともに高槻が自らの謎に迫ろうとし、深町がそれをしっかりサポートするというちょっとしたバディもののような展開が楽しい。異捜も登場する割には、足踏みしているようなじれったい進み方が面白くない。次巻に期待。2024/04/30
はにこ
106
久々にこのシリーズ本編が読めた。殺された少年の謎を追う飯沼。飯沼は今までいや~な奴って感じだったけど、意外と良いやつだね。新聞社を辞めた理由とかも良い人エピソードだった。もう一つのシリーズの林原刑事が最近レギュラーっぽくなってきたね。何だったらヴァンパイア先生も出してくれてかまわないよw 2024/05/29