内容説明
ローラの一家は、ある日、小さな家の家財全部を馬車につんで、大きな森をあとにした。父さんが、新しい土地で暮らしてみる決心をしたのだった。目ざすは、西部の大草原、ネイティブ・アメリカンの国。旅が始まってすぐ、ローラたちは、流れのはげしい川の中で、犬のジャックを見失った――。きびしい自然を相手にたたかうインガルス一家の物語の第2作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
21
「男なら家を、女なら家庭を作れ」の明確な役割分担下で、命懸けで使命を果たしていたことが娘視点で描写される家族物語の古典。一方、子供では理解不能だった暗黒面もある。人口圧力により西への移住が発生、ワイルダー一家も森から大草原へと再出発を余儀なくされた。ところが、移住先は先住民と敵対が続いていた係争地。西方拡大で重視されたのは、国際間合意で原住民との合意ではない。助け合ってきた仲間との決断の差が痛々しい。一家は開墾地放棄を選択し、次の新天地へと旅立った。ゼロからでも困難に抗う米国精神はこうして培われていった。2026/08/15
栞
10
【くもん推薦図書】F31
Miho
10
西部開拓をするインガルス一家の暮らしをえがく二作目。今読めば、ヨーロッパ移民の視点で描かれているから、先住民への偏見を感じるものの、移民二世以降のローラや父さんはしなやかな心の持ち主だと感じた。ただ、偏見は恐怖心から起こる、それがわかった。今でこそ、多様な〇〇系アメリカ人の物語が多くあるけれど、数十年前まで、米国の翻訳小説はヨーロッパ系の白人(WASP)中心のものばかりだったんだな、と改めて思った。ただ、フィクションでありながら、19世紀の開拓者たちの丁寧な文化記録として貴重な作品だというのは間違いない。2021/11/22
punto
8
どうもインディアンの心中を想像せざるを得なかったです。ローラの父はどちらかというと、(当時にしては)インディアン寄りだったのかもしれません。しかし、恐怖心によって差別って生まれるんだなぁ、と感じました。一方で、何もないところで生活するたくましさや、物の少ない中での満ち足りた生活に、心が温まるのも事実です。それだけに、言葉の壁や習慣の壁、知らないということで、いわゆる『いい人』も別の角度から見れば『いい人』ではいられなくなるということを感じざるを得ませんでした。2015/12/08
ほうじ茶
6
昔読んだ記憶から再読。お父さんスゲーが何よりも先に。流行りの本も読みたいけれど、記憶を辿って昔読んだ本を読むのは、その時読んだ年齢と感性も変わっていて、視点も変わって見えてとても良かった。2021/06/25




