徳間文庫カレッジ<br> GHQ焚書図書開封11 維新の源流としての水戸学

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徳間文庫カレッジ
GHQ焚書図書開封11 維新の源流としての水戸学

  • 著者名:西尾幹二【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 徳間書店(2021/11発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198639952

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内容説明

大好評シリーズ、待望の電子化再開!

戦前・戦中に刊行された書籍の実に7000冊以上が、戦後GHQの命令で焚書された。
その封印された書籍を紹介し、日本人はなにを考え、戦争へと向かっていったのか、
その根本にある戦前の思考を探る好評シリーズ第11弾。

「水戸学」とは何であったのか――。
勤王の志士たちを動かし近代日本を生み出す原動力となった水戸学だが、戦後GHQによる焚書の対象となり、その歴史的研究もタブー視されてきた。
そこでいま、徳川光圀『大日本史』から藤田幽谷、東湖、会沢正志斎、『新論』『弘道館記述義』などに関する焚書を紐解き、
強固な徳川幕藩体制の中にあって内部から体制を壊す力となった「水戸学」をわかりやすく読み解いた。
水戸学を知る入門書として最適!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shintaro

39
西尾幹二、あまりにも論旨が明確で、危なく西尾教徒になるところだった。危ない危ない。GHQが検閲をしていたのは知っていたが、指定図書没収をしていたのは知らなかった。現人神を人間に落とすためだが、目的は違えどやっていることは特高警察と同じですね。尊王攘夷と国体の概念を生み出した水戸学を没収するとはGHQの目の付け所も鋭い。しかし、それらを掘り出してわかりやすく解説した西尾幹二もいい仕事をした。まかてさんの『恋歌』の悲劇も生んだ水戸学。僕は地の利を全く生かしてない。もっと知っていなければ、他県の人に笑われるぞ。2015/12/19

isao_key

9
水戸学について知りたいと思っても、意外と全体像が分かる本がない。その中で2015年に出版された本書は水戸学を理解するための最良のテキストだといえる。水戸光圀の幼少期の伝記から『大日本史』編纂、藤田幽谷、会沢正志斎、藤田東湖、天狗党までと、水戸学について必要十分な知識を得られる。『大日本史』が編まれたのは、林羅山『本朝通鑑』に日本の皇室の始祖はアマレラスオオミカミでなく、呉の国の皇子であるとの記述に憤り、国の歴史を正しい姿に戻そうとし、世に知らしめようとする狙いがあり、そこには尊王の深い念があったという。2016/04/30

軍縮地球市民shinshin

5
GHQによって焚書された図書を紹介するシリーズの11巻。本書は戦前に盛んに発行された水戸学の本を読み、藤田幽谷、藤田東湖『弘道館記述議』、会沢正志斎『新論』を読んで解説をしている。水戸学の思想が維新の萌芽になったことを指摘しつつも、その狭量さをも著者は指摘している。戦後の水戸学研究は、水戸史学会という、水戸学の後継者のような学会が主であり、ほかは批判しかなかった。現在もそうである。もう少し冷静な水戸学の研究がなされるべきだろう。2015/11/29

Z

4
この本は全体を通してイデオロギー色ほぼ0。丁寧な口調で水戸学の歴史、内容を語る。水戸藩主、徳川光國は徳川家ながら天皇を将軍のうえに置く思考を持っており、『史記』のような本を天皇家の立場からまとめた歴史書をつくることを決意し、学問の派閥にとらわれず幅広く当代の知識人を召集したことに、水戸学は発する。天皇の歴史、かつ評価、と天皇の回りの人間のそれを配し、三種の神器を持つものが正当な天皇とし=南朝正統論、天皇への忠誠度合いで人物を評価したことなどを特色とする。以上は人物評価が入り主観的な内容であるが、続いて天皇2016/01/21

じろう

1
水戸学理解には役に立ったけど、やっぱり朱子学的水戸学はアカンと思った。もっと柔軟なナショナリズムの思想であれば藩内で「諸生党」と「天狗党」の間で血で血を洗い人材を払拭させるような闘争は起こらなかっただろう。藤田東湖の中国留学者吉備真備批判に関してはドイツ留学経験者の西尾さんが反論しているのが面白い。そのくせフランス留学組の森有正にはちくりを入れ、別にいらんと思うけど海江田信義の息子はドイツ留学侍従になったとサラリと記述しているのは身びいきか。アメリカの悪口も書いてる、ドイツ留学組だもんね。2017/11/18

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