内容説明
大好評シリーズ、待望の電子化再開!
戦前・戦中に刊行された書籍の実に7000冊以上が、戦後GHQの命令で焚書された。
その封印された書籍を紹介し、日本人はなにを考え、戦争へと向かっていったのか、
その根本にある戦前の思考を探る好評シリーズ第9弾。
日中戦争の真っ只中に出版された「大東亜戦争調査会」叢書を紐解き、満洲事変から支那事変、国際連盟脱退の舞台裏、そしてアメリカの対日経済圧迫まで、日米開戦に至る根本原因を掘り起こす。
そこではあの時代を生きた知性が、米の世界制覇への野望、不正な対日経済圧迫など、日本を開戦へと引き込む米英の戦略・暗躍を冷静に見抜いているのがわかる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
日の光と暁の藍
4
大東亜戦争について書かれたものを読むと、何か腑に落ちないしっくり来ないものを常に感じていた。そんな腑に落ちない感覚を解消してくれたのがこの本書だ。真珠湾攻撃でハワイを奇襲したのは日本だが、実は先に日本に戦争を仕掛けていたのは米国だと言われる。経済封鎖とは戦争行為と同じである。その経済封鎖を日本にけしかけていたのがアメリカだった。その背景を本書はあらゆる角度から述べていく。日本にとって満洲とは?国際連盟とは?アメリカにとっての支那とは?大東亜戦争の既存の説明に物足りなさを感じる全ての人に読んでほしい一冊だ。2024/07/16
田山河雄
1
悲しくて苦しくて息が詰まる 読むのに二週間かかった 少しづつ1900年前後からの動きが見えだしそうだ 英米が言うところのデモクラシーの本音(自由主義)、人種差別を心根に持つ覇権主義(膨張)と欺瞞とその故での美辞麗句とご都合主義…。だがそれ故にこそ米国が背負う戦後の宿痾(朝鮮戦争やベトナム戦争、その他幾多の戦争を背負ってきたこと)に、米国自身が苦しんでいる。ざま~みろだが、その米国に自国防衛を依存する我々自身の欺瞞を見れば、同じ穴のムジナではないか~そう思うだけでもそこから脱する一歩だと出来れば信じたいが…2017/05/13