内容説明
親友のベリンダとコーンウォールを訪れることになったジョージー。ベリンダにとってそこは、子ども時代を過ごした楽しい思い出の場所。ところが幼馴染のローズと再会したことで旅は思わぬ方向へ。かつて冴えない料理人の娘だったローズは、いまや地元の名家の女主人だという。ふたりは強引な招待を受け、しぶしぶローズの屋敷に泊まったが、すぐに後悔することに。ローズには不釣り合いな夫、不気味な家政婦、そして数年前に起こった前妻の不審な転落死……。屋敷には不穏な空気が漂っていてすぐにでも逃げ出したかったが、ローズが突然「自分は夫に殺されるかもしれない」と二人に打ち明ける。しかし、それから間もなく、命を落としたのは夫のほうだった。現場でなぜか血の付いたナイフを握りしめていたベリンダが逮捕されてしまい……!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュール リブレ
71
嵐の夜にピッタリな一冊でした。イングランドの外れコーンウォールの片田舎の貴族の館で次々に起こる事件。誰もが少しずつ謎めいてる。「お嬢さんはミステリーをよく読むんですか」「いえ、いくつかの事件に出会ってるんです」『レベッカ』へのオマージュ。ナチスドイツ台頭の英国。古き良き時代が垣間見える本シリーズ第14作。2021/12/18
星落秋風五丈原
34
ダーシーはジョージ―の「デスクワークなんかしてないあなたが好き」宣言に背中を押され、相変わらず世界を飛び回っている。しかしカッコいいことを言ったものの置き去り状態のジョージ―は遊んでくれる存在が皆無で寂しい。祖父にも振られてしまう。こんな時は、とんでもない頼まれごとをされた王宮さえ懐かしい!?そんな時、ジョージ―は親友のベリンダとコーンウォールを訪れることになった。ベリンダにとってそこは子どもの頃を過ごした楽しい思い出の場所。ところが、幼馴染たちが長い年月を経て集ったことで忌まわしい過去の扉が開くことに?2021/12/09
るぴん
33
シリーズ14作目。親友ベリンダが相続した別荘を見に行くため、コーンウォールを訪れたジョージー達。偶然ベリンダの幼馴染に出会ったことから殺人事件に巻き込まれ、ベリンダに殺人容疑がかかる。『レベッカ』のオマージュらしい。殺人方法とかの細かい部分はわからないながらも、犯人と動機っぽいものは何となく分かってしまったので、あまり衝撃はなかった。次はダーシーがドイツに潜入したりして…。2021/11/26
み
24
さくさくと♪もう、貧乏お嬢さまではないけど、変わらずに巻き込まれてますね。戦争まで、あと少しですね、ちと心配です。レベッカなる作品、いつか読んでみようかしら。2021/12/18
かもめ通信
22
著者によって冒頭で,本作は『レベッカ』のオマージュだと明かされるので,自ずと展開は明らで,伏線もわかりやすい,ちょっとわかりやすすぎるかも…と思いつつ読んでいたのに,後半はすっかりのせられて一気読み。うん。今回もなかなか面白かった。でもおそらくもうすぐ戦争が……この先,どうなるのかな。気になるところ。2021/12/15