内容説明
徳川将軍三代の今、武は百害あって一利なし。
女中にして見張り役でもある伊賀女忍の佐夜を傍に、柳生藩勘定方の淡海一夜は、愚痴りながら算盤を弾いていた。
旗本から大名となった柳生家慶事のお披露目に、老中や惣目付ら、お歴々を招かねばならぬのだ。
万に一つでも、手抜かりがあれば、取り返しのつかない事態に陥ってしまう宴席に、柳生を好ましく思わない客が必ずやって来る。
彼らの嫌がらせに対抗すべく、一夜は知略と人脈を駆使し、防備を固めはじめた。
一方、柳生家改易を企み、一夜を取り込まんとしたが、失敗に終わった惣目付の秋山修理亮は、「ある噂」を耳にして、再び甲賀組与力組頭の望月土佐を呼び出した。
さらに柳生の郷では、三代徳川将軍家光が寵愛する柳生左門友矩に、老中・堀田加賀守が送り込んだ忍の魔手が迫る!
一夜の奇策は功を奏すのか? 危機一髪の第四弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
72
将軍家剣術指南・柳生但馬守の隠し子で、唐物問屋淡海屋の孫で跡取り一夜の成長物語です。老中首座・堀田加賀守が仕掛けた罠を見事に解き明かした一夜に堀田加賀守が関心を寄せます。お金を下賤の物と考える武士は、なかなか商人(一夜)の考えに馴染めません。そんな中で次々に難問が、それを見事に解決しながら知恵をめぐらせます。とうとう堀田加賀守の懐に飛び込みます。この物語は、忍者も出ます、テンポが良く、進み具合が早いので読むのが楽しみです。シリーズ4作目。字の大きさは…小。2021.10.14~15読了。★★★☆☆2021/10/15
とし
69
勘定侍 柳生真剣勝負「洞察」4巻。 大相手が誰であろうと臆せず堂々と自己主張する、大阪の唐物屋で育てられた淡海一夜、老中堀田加賀守とも堂々と取引してしまいましたね。 2021/12/03
Atsushi Kobayashi
19
どうなることかとおもいきや、ちょっと面白くなってきた2021/08/06
ロデタ
8
一夜が出来過ぎ。一巻から何回も書かれていることがあってちょっとくどいかなと思ってしまう。柳生と一夜がどうなるのか気にはなるがくどいのがキツい。2023/10/08
蕭白
8
続きが気になるエンディングでした。2021/09/24