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内容説明
どれだけ絶望すれば、人は救われるのか?
「天動説」の大家・ピャスト伯から研究を託されたバデーニは、「地動説」証明へとさらに没頭する。一方、オクジーは一連の体験を物語として執筆し続けた。それぞれが希望を胸に行動する中、圧倒的絶望が音も立てずに彼らの元へと忍び寄るーーー
眼を塞げ、耳を塞げ、凡庸であれ。それこそが知性に対抗する唯一の手段だ。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
104
ゲオで借りた本。 ゴミのような情報であふれかえる…。陰謀論があふれる現代のことですね。だからこそ情報を選別する技術が重要なのですが…。 ヨレンタさんの父親が…!2022/07/21
ムッネニーク
77
69冊目『チ。 ー地球の運動についてー 4』(魚豊 著、2021年7月、小学館) そう来たか〜っ、という感じの4巻。 真理へ近付くためには、観測で得た記録のみを重んじる。しかし、それは信仰を否定することにはならない。 この物語の根幹をなすバランス感覚、これが今回は冴え渡っている。「チ。」というキーワード、各キャラクターによってこれに込められた意味が違うというのが面白い。 「今はこの地球を守る為に地獄へ行ける。」2021/08/01
眠る山猫屋
75
バデーニが到達した地動説の真理。完全ではないが、誰よりも宇宙の美しさに近づいた彼の過去を、バデーニは克服できたのか。冷徹で利己的な彼が動かされたのは、曖昧な意志を次第に鋭意にしてきた出自が貧民の相棒。ヨレンタのお父さんはとても理解があって暖かい人だと思ってたら・・・顔出ししないからおかしいなとは思っていたけれど。そして異端審問官ノヴァクがヒタヒタと近づいてくる。いつかは回心して地動説支援に廻るかと思っていたけれど、このまま仇役を貫くのかな。2021/11/27
Vakira
74
命のある物はいずれ死が訪れる。永遠に個体が生き残ることは出来ない。生殖によって命は繋がる。生命の設計図は遺伝子が伝える。そして肉体と共に消滅するのが自我という意思だ。自我は伝わらない。しかし考えは書に書き残すことによってのちに伝える事が出来る。過去の人の考えを理解するためには文字を読めることが必要だ。「チ」とは地動説のことと思っていたら「知」ということも醸し出す。観察から分析できる理論と真実、そして知の探究と情熱。またしても興奮読書。オクジーは命を賭ける。さてどうなるオクジー 以下次号2021/08/31
活字の旅遊人
52
真理の為に命を。出来ない。出来ないから、カッコいい。そして、ごく少数だが、それを出来たヤツがいた。2021/07/24