内容説明
「コロボックル物語」の著者・佐藤さとるのファンタジー短編集。日常の世界の向こうにある奥深い神秘の世界を、ちらりとのぞかせてくれる珠玉の短編。「龍宮の水がめ」「四角い虫の話」「不思議なおばあさん」「鬼の話」「掌編三話」「そこなし森の話」「夢二つ」「椿の木から」「きつね三吉」「不思議な不思議な長靴」「わすれんぼの話」「龍のたまご」など収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西澤 隆
3
小学校や幼稚園に読書サポートに入っていて現在は活字中毒なのに、絵本や児童書を読む小学校の頃にはあまり本と縁がなかった僕にとっては、実は佐藤さとるは初遭遇。なんともすこし懐かしい手触りで進む短い物語の数々。単純明快なハッピーエンドで結末まできちんと手に入れて安心できるのではなくその後がとても気になる物語は続き、作者はこどもの想像(妄想)力を信頼しているのだなあとつくづく思う。今のWeb小説などの用意周到な懇切丁寧さとは対極。でもそれがとても心地よいです。「きつね三吉」の最後の1行とか、本当に好きだなあ(笑)2021/11/29
akari
1
どのお話も昔話風のホンワリとした趣でした。怖い話も悲しい話もわんぱく話もサクッと読めて嬉しい。安心して読めるのが嬉しい本でした。。2020/04/10
まっきー☆
1
懐かしさと色んな思いが蘇り、こみ上げてきた。 やっぱり素晴らしい作品である。 やっぱり児童文学は奥が深い。そして自分のライフワークとして児童文学を学びたい気持ちは、昔とちっとも変わっていないことを再確認! 何がしたいか、何ができるのか、考えてみよう。2014/03/18
砂ちゃん
0
「本当のように嘘の話を書く」と言われたとおり、不思議が本当にあったことなのかどこかあいまいな、現実の続きに存在しそうなファンタジー。それはともかく、きつね三吉の最後一行がすごく好き。